不思議の国のアリス36「芋虫の煙攻撃にアリスが怒って出て行く」

2017年6月18日

アリスは芋虫の暗唱を聴き終わったあと「聞いたことがない暗唱だわ。」と言いました。

 

I know. I have improved it.

芋虫「ああ。私が改良した。」

I know.は自分が知っていることを相手に教えたり、自分の知っている情報をもとに相手に賛同したりするときに使います。

I was very moved by the scene of the movie. 「映画のこのシーンに感動した。」

I know. 「わかる。」

I have improved it.が過去形ではなく現在完了形が使われていることに違和感を感じた人、ナイス直感です。もちろん、過去形を使ってI improved it.と言っても意味は通じます。

ポイントは現在完了形は過去のある時点から今この瞬間までをつないだ表現であることです。過去形では、過去のあるときに暗唱を改良した事実を言ってるだけなので、改良したあとに元に戻ったのか、それとも、別の誰かによって改良されたのかなどは感じることはできません。

一方、現在完了形を使うと、過去のあるときに暗唱を改良したあと、その改良が現在でも改良されたままの状態であることを感じることができます。
⇒「現在完了形とは

 

 

Well, if you want to ask me..

アリス「まあ、もしあなたが私に尋ねたいなら。。」

文頭に置くwellは色々な意味に解釈されます。驚いたときは「まあ」、安心したときは「やれ」、話を変えるときは「さて」など続く文によって解釈が異なります。何かを言う前のクッションくらいに考えましょう。

従位接続詞のif(もし~なら)を使った文ですが、芋虫の煙攻撃でむせてしまい、セリフが途中で切れてしまいました。
⇒「従位接続詞ifとは

 

 

You? Huh. Who are you?

芋虫「君?ふっ。君は誰だ?」

疑問代名詞のwhoを使った疑問文です。
⇒「疑問代名詞とは

Huh?は驚いたり、聞き返したり、相手の意見をけなしたり、色々な意味で使われます。ここでは相手の意見をけなすような笑いです。

 

 

Achoo! Oh!

アリス「はくしょん!もう!」

achooはくしゃみの擬音語です。

アリスは怒って帰っていきました。

 

 

You there! Girl! Wait! Come back!

芋虫「そこの君!お嬢さん!待って!戻ってこい!」

You there!は「そこの君!」という意味です。ちなみに、イントネーションを上げて「You there?」と聞いたときは「そこにいる?」という意味になります。

 

 

I have something important to say.

芋虫「君に言うべき重要なことがある。」

to不定詞を使った形容詞句「to say」がsomethingを修飾しています。
⇒「不定詞の形容詞用法

somethingは物を表す不定代名詞です。
⇒「不定代名詞~body、~one、~thing

importantは「重要な」という意味の形容詞です。普通は「形容詞+名詞」の語順になるのに、something important(名詞+形容詞)の語順になっていることに違和感を持った人、ナイスです。~thingという名詞を形容詞で修飾する場合は「~thing+形容詞」とうい語順になります。理由は次の記事を見て下さい。
⇒「~thing+形容詞になる理由

 

 

Oh dear, I wonder what he wants now.

アリス「ああ、今度は何が望みなのかしら。」

疑問副詞のwhatを使った間接疑問文です。
⇒「間接疑問文とは

Iwonderwhat he wants now.

Oh dearは、驚いたとき、悲しいとき、失敗したときなどに使うセリフです。残念な感情を持ちながら言うことが多いです。Dear meも同じ意味で使います。
⇒「Dear meのシーン

wonderは不思議や疑問を持ちながら「思う」ことを表現するときに使われる動詞です。

 

 

Well?

アリス「それで?」

文頭に置くwellは色々な意味に解釈されます。驚いたときは「まあ」、安心したときは「やれ」、話を変えるときは「さて」など続く文によって解釈が異なります。何かを言う前のクッションくらいに考えましょう。

 

Keep your temper.

芋虫「カッカするな。」

Keep your temperは「冷静さを保て」⇒「カッカするな」という意味で使われます。

 

 

Is that all?

アリス「それだけ?」

That’s allは「これで終わり」という終わりを知らせる意味で使いますが、「これだけです」という思ったより少ないニュアンスが込められていることがあります。これを疑問文にして、「これだけだの?」という意味で使います。

 

No.

芋虫「いいや。」