不思議の国のアリス54「ミスターラビットの時計は完全に破壊され、彼は外に放り投げられる。」
帽子屋は白ウサギの時計を修理するために、部品を外してバターを塗りたくりました。
Tea?
三月ウサギ「お茶は?」
Tea. Oh, I never thought of tea! Of course. Tea. he he he he..
帽子屋「お茶!あー、お茶のことはまったく考えていなかった。なるほど。お茶。ヒヒヒヒ」
think of~は「~について考える」という意味です。似たような意味にthink aboutがありますがニュアンスが異なります。think about~は、~を中心とした広い範囲について考えているニュアンスになります。一方think of~は、~そのものに絞って考えているニュアンスになります。
He thought about trying to help her. 「彼は彼女を助けようと思いました。」
具体的な方法はさておき、助けることを中心とした広い範囲のことを考えています。
He thought of pinching the tube. 「彼はチューブをつまむことを考えた。」
チューブをつまむことに絞って考えています。
of courseは「もちろん」という意味で使われるのが大半ですが、of courseは、相手の言ったことに対して「なるほどー」と相づちを打つときに使われることがあります。
Don’t. Don’t. Not tea!
白ウサギ「ダメ、ダメ、お茶はダメ!」
Sugar?
三月ウサギ「砂糖は?」
Sugar? Two spoons. Just two spoons. Thank you, yes.
帽子屋「砂糖?2杯お願い。ちょうど、、2杯。ありがとう、はい。」
スプーンを使って何杯というのを表現するには、one spoon、two spoonsのように表現します。
Please put three spoons of sugar in the coffee. 「コーヒーに砂糖を3杯入れて下さい。」
このシーンはtwo spoons(2杯)と言ったら、スプーンが2つ出てきたギャグです。
Oh, please be careful.
白ウサギ「あー、どうか気を付けて」
be carefulは「気を付けて」と聞き手に注意を促すときの言葉です。似ている言葉にtake careがありますが、これは「お大事に」のように相手の様子を気遣う表現です。
Jam?
三月ウサギ「ジャムは?」
Jam. I forgot all about the jam. Just shows you what a ( ).
帽子屋「ジャム。ジャムについてすっかり忘れていた。( )」
all about~は「~についてすべて」という意味です。
ネイティブも何と言っているか聴き取れませんでした。聴き取れた方はご一報を。
No. Not jam!
白ウサギ「ダメ、ジャムはダメ!」
Mustard?
三月ウサギ「マスタードは?」
Mustard, yes. Mus.. Mustard? Don’t let’s be silly.
帽子屋「マスタード、ああ。マス。。マスタード?ふぜけるのはやめようぜ。」
Don’t be sillyは「ふざけるな」という意味です。
let’sは述語動詞の前に置いて「~しよう」と誘うときに使います。
let’sの否定形はlet’s notを使うと学校では習いますが、don’t let’s や let’s don’t と言う人がいます。どれも同じ意味なので、Don’t let’sと言ってきても混乱しないでいきましょう。
この状況について、現代英語語法辞典には以下のように記載されています。
否定形は、let’s not、don’t let’s、let’s don’t、let us notがあり、この中ではlet’s notが書き言葉、話し言葉で最も広く用いられている。don’t let’sはおもに英国語法でくだけた話し言葉に限られる。let’s don’tはおもに米国語法のくだけた表現で、話し言葉に適している。let us notは堅い書き言葉に適している。
引用元: 現代英語語法辞典(三省堂)
とりあえず、let’s notを普段使うようにして、don’t let’sや、let’s don’tを聞いても驚かないようにしておけば大丈夫です。
Lemon that’s. Different that’s, there.
帽子屋「レモンだ。これは一味違う。ほら。」
補語のLemonを強調するために文頭に置いています。補語を文頭に置いたとき、主語が代名詞の場合は倒置は発生せず、普通の名詞の場合は倒置が発生します。このセリフの主語は代名詞(that)なので倒置は発生しません。
Heavy is the luggage! 「荷物が重い!」
Heavy he is!「彼は重い!」
間投詞のthereは、相手をけなしたり、得意げな気持ちで「ほら」という意味で使うときがあります。ちなみに、慰めるときの「よしよし」という意味で使うこともあります。
⇒「よしよしのシーン」
That should do it.
帽子屋「これで動くはずだ。」
このセリフの助動詞shouldは「~のはずである」という推量の意味です。
⇒「ought toとは」
doは「する」という意味以外に「(役目を)果たす」という意味でも使われます。
つまり、このセリフはshould(~のはずである)、 do(役割を果たす)⇒「役割を果たすはずだ(動くはずだ)」 という意味になります。
時計が暴走し始めました。っていうか、あれだけ部品を外しても動いてるのがすごい!
Look at that.
look at~は「~を見る」という意味です。
see、look at、watchの違いについては次の記事を参照して下さい。
⇒「see、look at、watchの違い」
going mad.
三月ウサギ「狂っていく。」
主語+述語動詞(It is)が省略されています。
go madは「気が狂う」という意味です。
進行形は変化している状態を表現するのにも使われます。このセリフは気が狂いつつある状態を表現しています。
ちなみに、ミステリードラマでたまに聞く「ダイイングメッセージ」は、die(死ぬ)の進行形のdying。すなわち、死にかけのメッセージという意味になります。
Oh my goodness.
アリス「何てこと!」
Oh,myは驚いた気持ちを込めて「何てことだ!」を言うときに使います。他に「Oh, my god!」、「Oh, god!」、「Oh my goodness! 」なども使えます。
Oh dear.
白ウサギ「ああ。。」
Oh dearは、驚いたとき、悲しいとき、失敗したときなどに使うセリフです。残念な感情を持ちながら言うことが多いです。Dear meも同じ意味で使います。
⇒「Dear meのシーン」
そのあとも色々と叫んでいます。
It’s only one way to stop a mad watch.
三月ウサギ「狂った時計を止めるにはたった一つの方法しかない。」
形式主語の文です。不定詞を使った名詞句が真主語です。
⇒「不定詞とは」
It'sonly one wayto stop a mad watch.
Tow days slow. That’s waht it is.
帽子屋「二日遅かった。それが現実さ。」
主語+述語動詞(It is)が省略されています。
what it isは関係代名詞のwhatで「現実」とか「ありのまま」という意味です。
⇒「関係代名詞のwhat」
ちなみに、アリスが不思議の国に入る前に飼い猫のダイナにwhat it isを使ったセリフを言っています。
⇒「アリスが自分の世界を話すシーン」
Oh, my watch.
白ウサギ「あー、俺の時計が。」
It was?
帽子屋「そうだったの?」
「君のだったの?」と「時計だったの?」のどちらでしょうね。
And it was an unbirthday present too.
白ウサギ「そして、これも誕生日じゃない日のプレゼントだった。」
Well, in that case. A very merry unbirthday toooooo you.
帽子屋、三月ウサギ「おお、そういうことなら。誕生日じゃない日おめでとう。」
in that caseは「その状況の中」⇒「そういうことなら~」や「その場合は~」という意味で使われます。
ミスターラビットが遠くへ放り投げられてしまった!(・□・;)
Mr. Rabbit!
アリス「ウサギさん!」