不思議の国のアリス15「ゴムボールのように跳ねて踊る双子に出会う。」

2017年6月3日

アリスはウサギを見失ってしまいました。後ろから見知らぬ二人が見ています。

 

Do you suppose he could be hiding?

アリス「彼は隠れていることはありえるのかしら?」

従位接続詞のthatを使った名詞節が文の目的語になっています。ただし、この文のthatは省略されています。
⇒「従位接続詞thatとは

このセリフで使われているcanは「~できる」という意味ではなく、可能性「~はありうる」という意味です。過去形にすることで確率が下がるイメージになります。
⇒「助動詞canとは

独り言なのにyouを使っているのはなぜかと思った人、ナイスです。英語では自分に話しかけるときに自分を客観視して二人称(you)を使うことがあります。さらに、自分の名前やShe、Heを使って自分を励ます場合もあります。

 

 

Hmm. Not here.

アリス「んー、ここじゃない。」

hmmは考えているときや、悩んでいるときに出る言葉です。話し手に相づちを打つのにhmmは使わないほうがいいです。よく分からないとか、興味がないようなニュアンスで伝わってしまうことがあります。相づちを打つときは、Uh-huh (アハ)やI seeを使いましょう。

not hereは「ここじゃない」という意味でよく使われるフレーズです。正確には主語+動詞が省略されています。私たちは肯定文の英語は必ず「主語+動詞~」から話が始まると習いましたが、実際は主語を省略して話す人が結構います。特に、Itやthatなどハッキリと言い表さなくてもいいものが省略されることが多いです。

He is not here. 「彼はここにいない。」

 

 

I wonder.

アリス「不思議だわ。」

 

 

No.. I suppose he must..

アリス「いない。彼は。。」

このセリフのNoは先ほどのセリフのNot hereと同じ意味です。「He is not here.」⇒「Not here.」⇒「No」で究極の省略になりました。日本語でも独り言で「彼はここにいない」とは言わずに「いね」とだけ言うことがあるのと同じです。

「考える」という単語には他に、thinkやfeelがありますが、これらの単語とのニュアンスの違いは次の記事を参考にして下さい。
⇒「think、feel、supposeの違い

 

 

Why, what a peculiar little figures.

アリス「おお、何て奇妙な小さな人形なの。」

この文のwhyは疑問詞ではなく間投詞です。驚きや承認を表すときに発します。

Whatを使った感嘆文です。主語と動詞が省略されています。
⇒「感嘆文とは

 

 

Tweedle Dee and Tweedle Dum.

アリス「トゥイードルディーとトゥイードルダム」

二人の名前が分かりました。「トゥイードルダムとトゥイードルディー」は喧嘩するけど似ている二人を指していうことがあります。

 

 

If you think we’re waxworks, you ought to pay, you know.

人形「もし俺たちがロウ人形の陳列だと思うなら、お金を払うべきだよね。」

従位接続詞のif(もし~なら)を使った副詞節が主節を補足しています。
⇒「従位接続詞ifとは

if節の中では従位接続詞のthatを使った名詞節が文の目的語になっています。ただし、このセリフのthatは省略されています。
⇒「従位接続詞thatとは

Youthinkthat we’re waxworks.

You knowを直訳すると「あなたは知っている」、この意味から派生して「~でしょ?」「~じゃん?」のような聞き手の同意を求めるときのフレーズとして使用されます。

 

 

Contrary to wax, if you think we’re alive, you ought to speak to us.

人形「ロウじゃなくて、もし俺たちが生きていると思うなら、俺たちに話しかけるべきだ。」

contrary to~は「~に反して」という意味です。

従位接続詞のif(もし~なら)を使った副詞節が主節を補足しています。
⇒「従位接続詞ifとは

if節の中では従位接続詞のthatを使った名詞節が文の目的語になっています。ただし、このセリフのthatは省略されています。
⇒「従位接続詞thatとは

Youthinkthat we’re alive.

speak to~は「~に話かける」という意味です。

 

 

That’s logic.

人形「それが道理だ。」

logicと聞くと論理や理屈といったイメージを連想しますが、「道理(人として正しい行い)」という意味でも使われます。

体のクッションを利用して踊る人形がナイスです。さらに、小さい子供のおもちゃで良く鳴るブーブー音が可愛い。