不思議の国のアリス20「ミスターラビットに手袋を取ってこいと命令されて家に入る。」
ついに、アリスはミスターラビットと話をすることができました。ミスターラビットはアリスのことをなぜかメアリーアーンと呼びます。
Don’t just do something. Stand there. No, no. Go, go.
ウサギ「何もするんじゃない、そこに立ってろ。いや、いや、行け、行け。」
do somethingは「何かをする」という意味です。
普通は Don’t just stand there, do something. 「そこに突っ立ってるのではなく、行動を起こせ。」と言いますが、ウサギは間違って逆に言ってしまったようです。
Go. Get my gloves. I’m late.
ウサギ「行け。俺の手袋を取ってこい。遅刻だ。」
このセリフのgetは「取ってくる」という意味です。
But late for what?
アリス「でも何に遅れるの?」
late for~は「~に遅れる」という意味です。
whatが後ろにきて変だと思った人、ナイスです。普通に書くと以下のような疑問文になりますよね。
What are you late for?
英語では相手が言ったことで聴き取れなかった箇所を疑問代名詞に置き換えて聞き返すことがあります。ウサギは先ほど I’m late. と言いました。I’m late for ~までは言っていませんが、何に遅れるのか疑問に思ったアリスはウサギの言ったlateを使って、
late for what?
と聞き返したということです。
That’s just what I..
アリス「それがまさに私の、、」
That is just what~は「それがまさに~だ」という意味です。
このセリフのwhatは関係代名詞です。関係代名詞のwhatは先行詞のいらない凄いやつです。アリスはウサギに怒鳴られて途中で言うのをやめました。おそらく以下のようなことを言おうとしたのでしょうk。
⇒「関係代名詞whatとは」
That's just what I’m curious to know.
「それがまさに私が知りたいことなの。」
なぜcuriousなのかと思った人は次の記事を読んで下さい。
⇒「アリスがウサギを追う理由」
My gloves!
ウサギ「俺の手袋。」
At once. Do you hear?
ウサギ「すぐにね。聴こえる?」
at oneceは「すぐに」という意味です。
Goodness. I suppose I’ll be taking orders from Dinah next.
アリス「ああ、次はダイナから注文を受けていると思うわ。」
Goodnessは軽く驚いたときに発する間投詞です。
未来進行形を使って未来の出来事を予測しています。未来進行形は自分の意思とは関係なく、成り行きでそうなる未来の表現するのによく使われます。
⇒「未来進行形とは」
このセリフのtake ordersは「注文を取る」という意味です。
「思う」という単語には他に、thinkやfeelがありますが、これらの単語とのニュアンスの違いは次の記事を参考にして下さい。
⇒「think、feel、supposeの違い」
ダイナとは、アリスの飼い猫のことです。
⇒「ダイナ」
つまりこのセリフは、ウサギに命令されることが起きたので、次は猫のダイナから命令されてもおかしくないという奇妙な心境を表現しています。
Hmm. Now let me see.
アリス「んー、さて、えーっと」
hmmは考えているときや、悩んでいるときに出る言葉です。話し手に相づちを打つのにhmmは使わないほうがいいです。よく分からないとか、興味がないようなニュアンスで伝わってしまうことがあります。相づちを打つときは、Uh-huh (アハ)やI seeを使いましょう。
Nowは「さて」、「では」などの意味で話を切り替えるときに、文頭に置くことがあります。
独り言のlet me seeは「えーっと」という意味のフレーズです。相手に語りかけるようにlet me seeと言ったら「見せて」と言っています。
⇒「他のlet me seeのシーン」
If I were a rabbit, where would I keep my gloves?
アリス「もし私がウサギなら、どこに手袋をしまっておくかな?」
主語がIなのにbe動詞がwereになっているのに違和感を感じた人、ナイスです。この文は仮定法の文です。仮定法とは、現実ではないことを現実であると仮定する表現です。
⇒「仮定法とは」
主節は疑問副詞のwhereを使った疑問文です。
⇒「疑問副詞とは」
このセリフのkeepは「~をしまっておく」という意味です。