不思議の国のアリス41「歌を歌うチェシャ猫に出会う。」
アリスが道に迷っていると、どこかから歌声が聞こえてきました。
Now where in the world do you suppose that..
アリス「今の、この世界のどこで。。」
疑問副詞を使った疑問文です。
⇒「疑問副詞とは」
where「どこ」の後ろにin the worldを付けて、Where in the world「世界のどこ」という意味にしています。
Where did the man come from? 「あの男はどこからきたの?」
Where in the world did the man come from? 「あの男は世界のどこからきたの?」
独り言なのにyouを使っているのはなぜかと思った人、ナイスです。英語では自分に話しかけるときに自分を客観視して二人称(you)を使うことがあります。さらに、自分の名前やShe、Heを使って自分を励ます場合もあります。
アリスは以下のようなことを言おうとしていたと考えられます。
Now where in the world do you suppose that the song is playing.
「この世界のどこで歌が流れているのだろう。」
Uh, Lose something?
猫「あー、何か無くしたのかい?」
Oh. haha.. Uh, uh, haha.. I was.. No.. I mean.. I was just wondering.
アリス「おぅ、はは、あー、はは、私は、、違うわ、、つまり、、不思議に思っていただけ。」
Hahahaは軽い感じの笑い声の擬音語です。
I meanやYou meanはつなぎ言葉として、直前に言ったことをまとめたり、言い換えたりするときに使います。
I meanは自分で言ったことに対して、「つまり~」や「ていうか~」の意味でつなぎます。自分の言うことをまとめる以外にも、言ったことを訂正したり、補足したりするのに使われます。
Oh, that’s quite all right.
猫「全然大丈夫だよ。」
that’s all rightは相手から申し訳なさそうに何かを言われたときに「大丈夫ですよ。」と相手を安心させるように言うフレーズです。
それにquite「まったく」を付けてthat’s quite all rightにすると、大丈夫が強調されて「全然大丈夫ですよ(全然構いません)。」のフレーズになります。
ちなみに、quite a fewと聞くと「まったく」+「少し」でほとんどないことをイメージしますが、「かなり多く」という意味になります。
⇒「数や量の形容詞の使い方」
Uh, one moment, please.
猫「ちょっと待ってね。」
下表は、相手に少し待ってもらいたいときのときのフレーズで代表的なものです。
意味 | フレーズ |
---|---|
ちょっと待って | one moment, please |
Just a minute. | |
Just a moment | |
Wait a minute |
そして猫が歌の2番を歌います。(歌詞の解析は無し)
Why. Why, you’re a cat.
アリス「あ、あ、あなたは猫ね。」
この文のwhyは疑問詞ではなく間投詞です。驚きや承認を表したり、「えっと」のように考えているときの表現に使います。
そして猫が歌の続きを歌います。(歌詞の解析は無し)
A Cheshire cat.
猫「チェシャ猫です。」
猫の種類が分かりました。といっても、チェシャ猫はこの物語に出てくる架空の動物です。
Oh, wait! Don’t go, please.
アリス「あ、待って!お願い行かないで。」
命令文の前や後ろにplease、または、will you?をつけると、へりくだったニュアンスになります。
There you are. Third chorus.
猫「仕方ないね。3番。」
There you areは実にいろいろな意味で使われます。「あなたがそこに。」の直訳のイメージのまま「そこにいたのか。」という意味で使ったり、ムッとしながら「またかよ!」、喜びながら「来た!」、諦めながら「仕方がないな。」などこれだけに限らず沢山あります。
話の前後関係と、There you are.を言ったときの表情や声の大きさから相手がどんな気分でそれを言っているのか読み取りましょう。
アリスがまだ歌ってほしいと思っていると思ったチェシャ猫は3番を歌おうとしました。