不思議の国のアリス28「食パンみたいなチョウ、木馬みたいなアブ、しゃべる花たちに出会う。」
小さくなったアリスはミスターラビットを追いかけているうちに草むらに入りました。
Why, curious butterflies.
アリス「あら、珍しい蝶だわ。」
この文のwhyは疑問詞ではなく間投詞です。驚きや承認を表すときに発します。
You mean bread and butterflies.
花「つまり、パンとバタフライ?」
I meanやYou meanはつなぎ言葉として、直前に言ったことをまとめたり、言い換えたりするときに使います。You meanは相手の言ったことに対して「つまり~」の意味でつなぎます。「つまり~ということですか?」のように聞き返すときにも使います。
You mean you want to eat apples? 「つまりリンゴが食べたいということ?」
バターを塗ったパン(bread and butter)とバタフライ(butterflies)を合わせて bread and butterfliesになります。
Yes, of course. uh?
アリス「そう、それよ。え?」
of courseは「もちろん」や「当然」という意味以外に指摘されたことに対して「それです」と返答するときにも使われます。of courseには「当然だ」「当たり前だ」というニュアンスが含まれているので、使うときは注意が必要です。詳しくは次の記事を読んで下さい。
⇒「of courseの使用上の注意」
アリスは花から声が聞こえたことに驚いて花を見ました。
Now who do you suppose?
アリス「さて誰だろう?」
Nowは「さて」、「では」などの意味で話を切り替えるときに、文頭に置くことがあります。
疑問代名詞のwhoを使った疑問文です。
⇒「疑問代名詞とは」
周りに誰もいないのにyouを使っていることを不思議に思った人、ナイスです。これはアリスが自分自身に問いかけた疑問文です。英語では自分に話しかけるときに自分を客観視して二人称(you)を使うことがあります。さらに、自分の名前やShe、Heを使って自分を励ます場合もあります。
⇒「他のDo you supposeで独り言のシーン」
Ah, horsefly! I mean a rocking horsefly.
アリス「あ、ウシアブ! つまり、木馬ウシアブね。」
I meanは自分で言ったことに対して、「つまり~」や「ていうか~」の意味でつなぎます。自分の言うことをまとめる以外にも、言ったことを訂正したり、補足したりするのに使われます。
このセリフは日本語にすると何だかわからないですが、ウシアブ(horsefly)と木馬(rocking horse)を合わせてrocking horseflyになります。
Naturally.
花「当然よ。」
前にも出てきましたが、この物語に出てくるnaturallyは意味がいまいちピンとこないです。
⇒「別のnaturallyのシーン」
I beg your pardon, but uh, did you. Oh, that’s nonsense. Flowers can’t talk.
アリス「すいませんが、あなたは。。あー何をいってるの。花は話せないわ。」
I beg your pardon.と聞くと「もう一度言ってもらえますか?」というお願いのイメージがありますが、その他に、やらかしてしまったことを謝る「すいません」や、人に話かけるときの「すいません」もあります。どの意味で使われているかは文脈から判断するしかないです。
⇒「謝るときのI beg your pardon.」
⇒「もう一度言ってのI beg your pardon.」
I beg your pardonのあとになぜbutを置いてから話すのか疑問に思った人、ナイスです。「すみません」は謝罪の言葉ですが、後ろに「要求」が続くので逆説のbutを置いています。
「すみませんが」の「が」がbutだと考えるとわかりやすいと思います。I’m sorry, but~もよく使われる表現です。
Excuse me, but do you speak English? 「すいませんが、英語を話せますか?」
I’m sorry, but can I ask you something in English? 「すいませんが、英語で聞いてもいいですか?」
But, of course, we can talk, my dear.
花「でも、もちろん、私たちは話せるわよ。あなたたち。」
my dearは仲の良い友達を呼ぶときに使います。つまり、花の友達を呼んでいます。
If there’s anyone worth talking to.
花「話しかける価値のある人がいたらね。」
動名詞を使った名詞句(talking to)がworthの目的語になっています。worthは形容詞ですが目的語を取るので前置詞として考えたほうが把握しやすいです。worth~「~の価値がある」
⇒「動名詞とは」
talk to~は「~に話しかける」という意味です。
Or about.
花「または、話し合う価値のある人もね。」
前のセリフでIf there’s anyone worth talking to.に対してor about、つまり、talking to(話かける) か talking about(話し合う)の価値のある人と話すということです。