不思議の国のアリス61「バラにペンキを塗ったトランプたちが打ち首に処される。」
バラにペンキを塗ったことで誰かの首が飛ぶと女王が宣言しました。
Oh, no, Your Majesty, please. It’s all his fault.
クローバー3「いいえ、女王陛下、すいません。すべて彼が悪いんです。」
pleaseは、「どうか」や「お願い」という意味で使う以外に、「すいません」のように丁寧な感じで相手の注意を引くときに言うことがあります。
女王のことをYour Majesty(直訳:あなたの尊厳)と呼んでいます。王族は名前を直接呼ぶのは恐れ多い存在として、YourやHis、Herなどを付けるのがしきたりになっています。
Not me, Your Grace. The ace, the ace!
クローバー2「私ではありません。閣下夫人。エース、エースです!」
You?
女王「あなたなの?」
No! Two!
クローバーA「いいえ!2です!」
The deuce, you say?
女王「2番、どう?」
トランプの2は別名 The deuceです。
you say?はWhat do you say?の略で、相手の意見を聞くときに使います。
Not me! The trey!
クローバー2「私じゃない!3です!」
トランプの3は別名 trey(トレイ)です。
That’s enough!
女王「もういい!」
Off with their heads!
女王「彼らの首をはねろ!」
off with one’s headは「~の首をはねる」という意味です。
Silence!
女王「静かに!」
Oh, please, please. They were only trying..
アリス「あ、すいません、すいません。彼らは。。」
And who is this?
女王「そして、これは誰?」
疑問代名詞のwhoを使った疑問文です。
⇒「疑問代名詞とは」
Who are you?ではなく、Who is this?なので、アリスに質問しているわけではないことが分かります。
Ah well. Well, well, now, ah, ah, let me see, my dear.
王「あ、さて、さて、さて、さて、さて、あ、あ、見せてごらん、お嬢さん」
Wellは色々な意味に解釈されます。何かを言う前のクッションくらいに考えましょう。
my dearは仲の良い友達を呼ぶときに使います。王がアリスに向かって歩いているときに、一瞬女王のほうを見ています。なので、このmy dearは女王に対して言ったのかも知れません。
このセリフのlet me seeは使役動詞のletを使った「私に見せて」という意味の命令文です。
⇒「使役動詞とは」
⇒「命令文とは」
It certainly isn’t a heart.
王「ハートではないことは確かだ。」
Ah, do you suppose it’s a club?
王「あ、クラブだと思う?」
従位接続詞のthatを使った名詞節が文の目的語になっています。ただし、このセリフのthatは省略されています。
⇒「従位接続詞thatとは」
Ah, do yousupposethat it’s a club?
「考える」という単語には他に、thinkやfeelがありますが、これらの単語とのニュアンスの違いは次の記事を参考にして下さい。
⇒「think、feel、supposeの違い」
Why, it’s a little girl.
女王「あら、少女じゃない。」
このセリフのwhyは疑問詞ではなく間投詞です。驚きや承認を表したり、「えっと」のように考えているときの表現に使います。
女王がアリスに興味を持ちました。気に入られたようです。