複合関係代名詞の使い方。who、which、whatにeverをつけて「誰でも」「どれでも」「何でも」の意味にする。

2017年3月11日

本記事では複合関係代名詞について説明します。

複合関係代名詞とは、関係代名詞の末尾にeverがくっついて「誰でも」「どれでも」「何でも」の意味になる代名詞です。パワーアップしたみたいでカッコいいですね。

以降の説明を読む前に関係代名詞の記事を読んでおいたほうが分かりやすいと思います。⇒「関係代名詞の主格とは」、「関係代名詞の所有格と目的格とは

複合関係代名詞

whoever「誰でも」

以下の英文を読んで下さい。

I like anyone who has big round eyes.

「私は大きくて丸い目をした人は誰でも好きだ。」

主格の関係代名詞を含む節がanyoneを説明しています。このanyoneとwhoを合体してwhoeverという1つの単語にし、以下の文にします。

I like whoever has big round eyes.

「私は大きくて丸い目をした人は誰でも好きだ。」

上記2つの文の意味は同じです。このように、複合関係代名詞whoeverは「誰でも」という意味の先行詞を含む関係代名詞です。

上記は主格の複合関係代名詞です。whoと同じように所有格と目的格もあります。

所有格はwhoseverを使います。

I like whosever eyes are big and round.

「私は大きくて丸い誰の目でも好きだ。」

目的格はwhomeverを使います。

I like whomever you gave an apple to.

「あなたがリンゴをあげた人は誰でも好きです。」

whoと同じように、whomeverの代わりにwhoeverを使うことができます。日常会話ではwhoeverを使うことのほうが多いです。

I like whoever you gave an apple to.

あなたがリンゴをあげた人は誰でも好き

whichever「どれでも」

以下の英文を読んで下さい。

You can eat any one that you like.

「あなたは食べたいものをどれでも食べていい。」

目的格の関係代名詞thatを含む節がany oneを説明しています。

any one whichじゃだめなの?

whichとthatの違いについて現代英語語法辞典には以下のように記載されています。

which,that

一般に人間ではない名詞を先行詞とする制限用法ではともに言い換えが可能。

whichはthatより堅い語で、くだけた文体ではthatの方が好まれる。だたし、先行詞に最上級の形容詞やfirst、last、nextなどを伴うかall、any、some、noなどの限定詞を含む場合、通例thatを用いる。

上記より、先行詞がany oneの場合は関係代名詞には通常thatを使います。

anyoneとany oneの違いは?

anyoneは「誰か」の意味で人を表す不定代名詞です。⇒「不定代名詞とは

There is anyone in the house. 「誰かが家にいる。」

一方、any oneは「どれか1つ」や「誰か1人」の意味でいくつかの選択肢の中から1つを表すときに使います。

You can eat any one. 「どれか1つ食べていい。」

次に複合関係代名詞を使ってみましょう。any oneとthatを合体してwhicheverという1つの単語にし、以下の文にします。

You can eat whichever you like.

「あなたは食べたいものをどれでも食べていい。」

このように、複合関係代名詞whicheverは「どれでも」という意味の先行詞を含む関係代名詞です。

whicheverは主格、所有格、目的格どれで使われてもスペルは変わりません。

以下は所有格の例です。

You can eat whichever apple you like.

「あなたが好きなリンゴどれでも食べていい。」

以下は主格の例です。

You can eat whichever is red.

「あなたは赤いものならどれでも食べていい。」

赤いものなら何でも食べていい

whatever「何でも」

以下の英文を読んで下さい。

You can eat anything that you like.

「あなたは食べたいものを何を食べてもいい。」

目的格の関係代名詞thatを含む節がanythingを説明しています。次に、anythingとthatを合体してwhateverという1つの単語にし、以下の文にします。

You can eat whatever you like.

「あなたは食べたいものを何を食べてもいい。」

上記2つの文の意味は同じです。このように、複合関係代名詞whateverは「何でも」という意味の先行詞を含む関係代名詞です。

whateverも主格、所有格、目的格どれで使われてもスペルは変わりません。

以下は所有格の例です。

You can eat whatever apple you like.

「あなたが好きなリンゴを何でも食べていい。」

以下は主格の例です。

You can eat whatever is red.

「あなたは赤いものなら何でも食べていい。」

whicheverとwhateverの違いが分からない

whicheverはいくつかの選択肢がある中から「どれでも」という意味で使われます。一方、whateverは選択肢が無数にあるような感覚で「何でも」という意味で使われます。聞き手の目の前に選択肢が並べられている場合は、whicheverを使いましょう。

リンゴがたくさん

複合関係代名詞は副詞節にもなる

上記までは複合関係代名詞を名詞節として使う方法を説明してきましたが、副詞節として文を説明するのにも使えます。副詞節になる場合は「誰が~しても」、「どちらが~しても」、「何が~しても」という意味になります。

このような、主節と控えめに対立しながら補足する節のことを譲歩節といいます。譲歩の意味についてはalthoughの記事も参考にして下さい。⇒「althoughとは

I’ll eat apples whoever comes here.

「誰が来ても私はリンゴを食べる。」

whoeverはno matter whoに置き換えて話されることがあります。

I’ll eat apples no matter who comes here.

 

I’ll eat apples whichever you want.

「あなたがどちらが欲しくても私はリンゴを食べる。」

whicheverはno matter whichに置き換えて話されることがあります。

I’ll eat apples no matter which you want.

 

I’ll eat apples whatever you want.

「あなたが何を欲しくても私はリンゴを食べる。」

whateverはno matter whatに置き換えて話されることがあります。

I’ll eat apples no matter what you want.