TOEIC 長文穴埋め問題(Part 6)の特徴と着目ポイント

2017年9月28日

本記事ではTOEICのリーディングセクション「Part 6 長文穴埋め問題」について説明します。

Part 5は短文(1文)の穴埋め問題を行いました。続くPart 6では長文の中にある空欄の穴埋め問題に挑戦します。

Part 5は空欄に関係する文は1つのみでしたが、Part 6は前後の文の意味をもとに空欄に入るものを選択する問題があるのが特徴です。

本を持って回転するピット

問題の仕様

長文の4箇所がハイフン(——-)になっていて、そこに入る単語またはイディオムを4つの選択肢の中から選ぶ問題です。

長文といってもそんなに長い文章ではないです。具体的に1つの長文は何文からなるのか公式問題集3冊(テスト6回分)を集計してみました。

下表は1つの長文の中に含まれる文の数の一覧です。住所、氏名、題名、挨拶などはカウントに含めていません。選択肢の文hは1文としてカウントしています。

長文中の文の数出題回数
9文1回
8文5回
7文10回
6文7回
4文1回

 

上記のように、1つの長文につき6~8文がほとんどであることが明らかとなりました。1文が長~くて読みにくい場合もあるので、文の数が少ない長文のほうが簡単というわけではないです。関係代名詞や挿入が使われた長い文が多いです。
⇒「挿入とは

次に長文の内容はどんなものが出るのかを見てみましょう。

No種類英語表記出題回数
1手紙letter6回
2お知らせnotice5回
3Eメールe-mail5回
4案内information3回
5広告advertisement2回
6記事article2回
7説明書instruction1回

 

上記結果から分かるように、物語や日記のような長文は出題されず、読み手に何かを説明する長文のみが出題されます。

以下のように、長文の種類が最初に記載されているので、確認してから読んだ方が若干読み始めやすいです。

Questions 131-134 refer to the following letter.

選択肢の種類

長文穴埋め問題の種類は、短文穴埋めと同じように、大きく分けて「文の構造から答えを導く問題」と「文意から答えを導く問題」の2つです。短文穴埋めと同じ種類に関しては、短文穴埋めの記事をみて下さい。
⇒「短文穴埋め問題(Part 5)

Noタイプ回答方法出題回数
1文脈適切な文を選択23回
2文意名詞の中から選択16回
3構造単語の変化形、適切な品詞を選択14回
4文意形容詞の中から選択6回
5文意動詞の中から選択6回
6構造単語の変化形、適切な動詞の形を選択6回
7文意単語の変化形、適切な動詞の形を選択5回
8文意接続詞、副詞の中から選択3回
9文意副詞の中から選択2回
10文意代名詞の中から選択2回
11文意イディオムの中から選択2回
12文意人称代名詞の中から選択1回
13構造適切な文を選択1回
14構造副詞、前置詞、代名詞、接続詞の中から選択1回
15構造所有格、関係代名詞の中から選択1回
16文意前置詞、接続詞の中から選択1回
17文意形容詞、前置詞、接続詞の中から選択1回
18文意接続詞、イディオムの中から選択1回
19文意形容詞、代名詞の中から選択1回
20構造単語の変化形、適切な副詞の形(比較級、最上級)を選択する1回
21構造前置詞の中から選択1回
22文意前置詞、イディオムの中から選択1回
合計96回

 

上記表の1番目の「適切な文を選択」は、長文穴埋めだけにある問題の種類です。前後の文をもとに空欄に入る適切な文を選択する問題です。1つの長文につき1問が必ず登場し、文脈をもとに解答を導くのがほとんどです。問題を1つ解いてみましょう。

An apple festival will be held this year. ——-. We expected even more sales this year.(A) Last year’s sales were more $ 1000.
(B) Many tickets are unsold.
(C) Please give me a reply until tomorrow.
(D) The festival was over yesterday.

空欄の後ろの文は「今年はもっとたくさんの売上を見込んでいる。」という意味なので、比較するための文が前にあると予想できます。よって、正解は(A)「去年の売上は1000ドル以上でした。」です。

 

文を選択する問題に限らず、単語を選択する問題も前後の文の意味から解答を導く問題が多いです。

I’ll inform you about the apple festival. This ——- is held every year. Last year it was held in August.(A) travel
(B) event
(C) facility
(D) year

空欄の前にapple festival(リンゴ祭り)とあるので、次の文のThisに続く単語は祭りを総称する意味の単語が入ると予想できます。よって正解は(B)「イベント」です。

問題の解き方

長文穴埋め問題は空欄の前後の文から答えを導けてしまうことが多いです。なので、長文をすべて読み切ったあとに空欄に入る単語を考えるのではなく、長文を読んで、空欄に辿りついたらすぐに問題を解いてしまうのをお勧めします。記憶が新しいうちに解いてしまおうということです。

空欄の後ろの文もヒントになることが多いので、空欄の前の文だけでは答えが分からなかった場合は、すぐに後ろの1文を読んで下さい。

「品詞を選択する問題」は、前後の文は関係無しで、文の構造だけで解答が導けます。空欄に差し掛かったらまずは選択肢を確認しましょう。