TOEICの公式問題集を分析してスコアアップにつなげるコーナーを始めました。

2017年9月12日

本記事から、TOEICの試験対策の記事を載せていきます。

まず、TOEICは自分の英語の実力を客観的に証明するためのものなので、今のありのままの英語力を知るのであればTOEICに特化した試験対策はせずに、普段どおりの英語学習を続けて試験に臨むのが良いと思います。

では、なぜTOEICの試験対策をする必要があるのか?

もちろん、会社や学校に報告するのでできるだけスコアを高くしたいという理由の場合もありますが、TOEICには「受験者が英語を使いこなせるのかを判断するための材料」がふんだんに盛り込まれているのもTOEICの試験対策をする理由です。

この「英語を使いこなせるのかを判断するための材料」を知ることで、英語が使いこなせる人になるために何に重点をおいて、どんな感覚を身に付ければいいのかが分かるようになります。

もちろん、TOEICに特化しない勉強より、TOEICに特化した試験対策のほうがTOEICのスコアは確実に高くなります。それはそれで嬉しいことですが、スコアアップでモチベーションを保ちながら、英語が使いこなせる人に1日でも早く辿り着くためにやるべきことを見出す作業がTOEICの試験対策にあるのです。

ピット TOEIC

自習教材

TOEICに特化した試験対策に必要な自習教材はとても単純で「TOEICの公式問題集」のみです。世の中には色々なTOEIC対策本が出ていますが、その中でTOEIC対策で最重要な参考書は公式問題集です。これ以外の参考書はいらないと断言する達人もいるほど重要です。

1冊あたりテスト2回分の問題が掲載されているので、最新から5回分くらいの公式問題集をすべて買ってしまうのをお勧めします。新品で買うと1冊3000円くらいで5冊も買うと結構高いので、アマゾン、ヤフオクやブックオフの中古本を探すのもいいと思います。

また、「TOEICテスト 新公式問題集Vol.6」から前は出題形式が現在のものと異なりますが、自習教材に使うぶんには問題ありません。

 

本サイトの「TOEIC対策のコーナー」では公式問題集を分析してTOEICの特徴を紹介していきます。皆さんがTOEICの特徴をもとに効率的な学習方法を見出すための力になれると幸いです。

なお、出題の傾向を把握するために、公式問題集の単語数をカウントすることはありますが、公式問題集の中の英文は使用しません。このコーナーで使用されている英文はすべて筆者が作成したものです。

ピット 公式問題集

TOEIC試験の構成

TOEICの試験時間は全部で2時間です。大きく分けると、音声を聴いて問題に答えるリスニング部門(45分)と英文を読んで問題に答えるリーディング部門(75分)に分けられます。

リスニング部門は写真の説明、一人の語り、複数人の会話などシチュエーションは様々です。リーディング部門は文法や文脈から英文の穴埋めをすることから始まり、メールや掲示板、パンフレットを読解する問題に進んで行きます。これだけ聞くと、何だか難しそうな気持ちになるかも知れませんが、マニアックな内容は出題されないので安心して下さい。

なお、試験中に休憩時間はないので、試験前の水分の取り過ぎには注意しましょう。

部門パート名称問題数
リスニング
(45分)
Part1写真描写問題6問
Part2応答問題25問
Part3会話問題39問
Part4説明文問題30問
リーディング
(75分)
Part5短文穴埋め問題30問
Part6長文穴埋め問題16問
Part7長文読解54問
合計200問

 

TOEICの満点は990点で最低点は10点です。マークシート式の選択問題なので、仮にすべて適当にマークしても200点はいきます。また、各問題の点数が決まっているのではなく、統計処理によってスコアが算出される仕組になっています。目指すは全問正解の990点!

自習の進めかた

公式問題集の使い方でイメージするのは、TOEICの本番どおりに時間を測って問題を解き、最後に答え合わせをするやり方です。この方法は間違いではないのですが、効率が悪いです。

筆者の経験では、2時間後にはぐったり疲れていて、答え合わせに時間がかかるけど知識は深まらず、もう一度やるのが面倒臭くなって本がお蔵入りすることになりました。このように、公式問題集の問題を解いて答え合わせをする勉強方法はオススメしません。ぐったりします。

お勧めなのは、いきなり別冊の解答本を読むことです。問題集を問題を解くために使わずに、はじめから例文が載った参考書として使うということです。

解答本には、出題された音声、問題文、選択肢のすべての英文と日本語が載っているので、日本語訳をペンで記入するような時間のかかることはせずに済むので便利です。

まずは英文と日本語を読みながら、覚えていなかった単語や熟語にアンダーラインを引きながら読み進めます。また、文法的によく分からない箇所があったら理解しながら進めたいところですが、時間がない人は吹っ飛ばしてもいいと思います。

 

そして200問が読み終わったら、もう一度最初から読みます。このとき、アンダーラインが引かれている単語や熟語のスペルを見ただけで、頭の中で意味をイメージできるかを確認しながら読みます。注意事項は、なるべく日本語を介在させずに、頭の中で画像や感情をイメージすることです。

例えば、concentrateという単語を見たら、「集中する」という日本語を思い出してからイメージするのではなく、集中している様子や感情を頭の中でそのままイメージするように努力します。また、「混戦とれと集中する」のような語呂で覚えると、英文を読む流れに邪念が入ってスピードが遅くなるので、語呂暗記は使わないほうがいいです。

解説ページの下の「Words & Phrases」という四角枠の中に英文で使われている英単語と日本語訳が載っています。アンダーラインが引かれている単語を見て「これなんだっけなー」と思ったら、ここから単語を探して意味を確認します。

Words & Phrases

 

この流れで、公式問題集の英文をたくさん読みながらTOEICに慣れ、読解力、語彙力を同時並行で鍛えていきます。

それでは、こんな感じで本日からしばらくTOEICについて語る記事を追加していこうと思いますのでよろしくお願いします。次回は「リスニング問題に出てくる単語の傾向について」です。