前置詞under、below、down、behind、afterの使い方。「下」または「後ろ」の意味を持つ前置詞たち。

2017年8月1日

この記事では前置詞のunder、below、down、behind、afterについて説明します。これらは「下」または「後ろ」の意味を持つ前置詞です。

前置詞全般については次の記事を参照して下さい。
⇒「前置詞とは

under(~の真下)

underの基本イメージは「~の真下」です。接触しているしていないに関わらず、真下にあれば使えます。ちなみに、underの反対はoverです。
⇒「前置詞overとは

There is an apple under the table.

「テーブルの下にリンゴがある。」

前置詞under

 

真下じゃないところ、例えば下図のような位置にあるリンゴは under the table とは言いません。

前置詞under

 

数値的な下もunderを使って表現できます。

People under 50 points have to take a supplementary lesson.

「50点以下の人は補習を受けなくてはいけません。」

under(支配下)

真下にあるイメージから派生して、支配や影響を受けていることを表現するのにも使われます。

They have studied English under Professor Bird for three months.

「彼らは3ヶ月間、鳥先生のもとで英語を勉強した。」

英語の授業を受ける

under(未完成)

作業の下にあるイメージから、未完成の状況を表現するのに使われます。

Pit tower is under construction.

「ピットタワーは建設中です。」

Pit tower is under repair.

「ピットタワーは修理中です。」

建設中

below(~より下に)

belowの基本イメージは「~より下に」です。対象物より相対的に下にあることを表現するのに使います。ちなみに、belowの反対はabove(~より上に)です。
⇒「前置詞aboveとは

An orange is below the apple.

「オレンジがリンゴより下にある。」

前置詞below

 

aboveと同じように、年齢、順位、文章の行、点数、気温など相対的な高さがイメージできるものなら何でも表現できます。

The ranking of the Orange Eagles is below the Apple Giants.

「オレンジイーグルスの順位はアップルジャイアンツより下だ。」

野球トーナメント結果表

underは「真下」というニュアンスが強いですが、belowには真下のニュアンスはないので、ある程度水平方向に離れたものを表現しても問題ありません。

The sun set below the horizon.

「太陽が地平線の下に沈んだ。」

down(~の下へ)

downの基本イメージは「~の下へ」です。運動の方向として使うことが多いです。ちなみに、逆方向の「上へ」はupです。

Taro climbed down the mountain.

「太郎は山を下りた。」

山を下りる

 

upと同じように、垂直方向に上下するのではなく、水平方向の表現でもdownを使うことができます。詳しくは、upの記事を読んで下さい。
⇒「前置詞upとは

behind(~の後ろ)

behindの基本イメージは「~の後ろ」です。対象物より位置的に後ろにいることを表現するのに使います。

Pit is behind Taro.

「ピットは太郎の後ろにいる。」

物理的な後ろだけでなく、目に見えないものが裏にある表現でも使えます。

The bird has anger behind his smile.

「鳥の笑顔の裏には怒りがある。」

behindは隠れているニュアンスになりやすいです。単に後ろにいることを表現するなら以下のように言った方が誤解なく伝わります。

A white board is at the back of the bird.

「ホワイトボードが鳥の後ろにある。」

逆に、前にいることを表現するには以下のように言います。

Taro is in front of Pit.

「太郎はピットの前にいる。」

ピットが太郎の後ろに隠れる

behind(~に遅れて)

「~の後ろ」のイメージから派生して、遅れていることを表現するのにも使われます。behindの後ろには何に遅れたのかを置きます。

Pizza arrived 30 minutes behind time.

「ピザが30分遅れて到着した。」

ピザが届いた

after(~の後)

afterの基本イメージは「~の後に」です。

Pizza arrived after 40 minutes.

「ピザが40分後に届いた。」

afterを使ったときの話し手の意識は、afterのあとにどうなったかにあります。そのため、afterは過去のことを表現するときに使われることが多いです(※未来の表現で使われることもある)。未来について「~後に(時間)」を表すときはinを使います。
⇒「前置詞inとは

Pizza will arrive in 40 minutes.

「ピザは40分後に届くでしょう。」

順番を表現する「~の後に」でも使います。

They ate pizza after dinner.

「彼らは夕食のあとにピザを食べた。」

物理的な「~の後に」の表現でも使います。

Taro chased after the pizza delivery driver.

「太郎はピザの配達員を追いかけた。」

配達員を追いかける

after(~に従う)

「ついていく」のイメージが派生して「~に従う」「~を模倣する」という意味でも使われます。

Pit took after the bird.

「ピットは鳥の真似をした。」

ちなみに、afterは従位接続詞としても使えます。
⇒「従位接続詞afterとは