助動詞「must」の使い方。~しなければならない(義務)、~に違いない(推量)の意味を動詞に追加する。

2017年7月8日

本記事では助動詞「must」について説明します。

助動詞「must」とは、「~しなければならない(義務)」、「~に違いない(推量)」の意味を追加する助動詞です。

must

~しなければならない(義務)

「勉強しなければならない。」

「ダイエットしなければならない。」

など、中途半端、または、やっていないことに対しての義務を表現したいときがあります。そんなときに助動詞mustを使います。以下の英文を読んで下さい。

I study English. 「私は英語を勉強する。」

これに助動詞mustを追加すると、以下の英文になります。

I must study English. 「私は英語を勉強しなければならない。」

「モースト~!」と言われると気持ちが引き締まる感じがしますね。

助動詞を使わずに「~しなければならない」を表現する

「have to 動詞の原形」を使えば、助動詞を使わずに「~しなければならないを表現できます。」

You have to do your homework. 「あなたは宿題をしなければならない。」

mustとhave to は同じ「~しなければならない」ですが、have to の方は規則などのルールに従ってやらなければならないというニュアンスになります。「時間割にあるから、やるしかないか。」のような感情です。

ピット「統一だ!」

 

いつも通り、「mustに統一すべきだ!」と叫んでしまいましたが、時代の流れとともに定着してきたルールなので受け入れましょう。

助動詞(can、will、 shall、must、may)は連続して書くことができないルールなので、例えば、「宿題をしなければならないのかも知れない」と表現する場合はhave to を使って以下のようにします。

You may have to do your homework.

「~しなければならない」を否定文にする

以下の英文を読んで下さい。

I must study English. 「私は英語を勉強しなければならない。」

これを否定文にするには、いつも通り助動詞の後ろにnotを置きます。

I must not study English. 「私は英語を勉強してはいけない。

一方、have to を使った英文を否定文にする場合は以下のようにします。

I don’t have to study English. 「私は英語を勉強しなくてもいい。

両方とも否定文ではありますが、意味に大きな違いがあります。must notは「してはいけない」という禁止を意味しているの対し、don’t have to は「~しなくてもいい」という解放されたような意味で使われます。

have to の肯定文は規則に従うイメージなので、否定文にすると規則に従わなくてもいいというイメージです。

「~しなければならない」を疑問文にする

以下の英文を読んで下さい。

I must study English. 「私は英語を勉強しなければならない。」

これを疑問文にする場合は、いつも通り主語の前に助動詞を移動し、文末に?を追加します。

Must I study English? 「私は英語を勉強しなければならないのですか?」

have to を使った英文を疑問文にする場合は、Doを使って以下のようにします。

Do I have to study English?「私は英語を勉強しなければならないのですか?」

~に違いない(推量)

mustは「~に違いない。」という意味にも使います。以下の英文を読んで下さい。

He is a genius. 「彼は天才だ。」

これに助動詞mustをつけると以下の英文になります。

He mustbe a genius. 「彼は天才に違いない。」

「~に違いない」は、客観的な証拠がある状況で、間違いないことを表現するときに使います。

混乱

「~しなければならない」と「~に違いない」をどうやって見分けるんだ!?(・□・;)

と思った人もいると思います。文脈からどちらの意味で使われているかを判断するしかないですが、「~に違いない」は、mustの後ろの動詞はbeが使われることが多いです。というか、ほとんどのような気がします。

「~に違いない」を否定文にする。

以下の英文を読んで下さい。

He must be a genius. 「彼は天才に違いない。」

これを否定文にするには、いつも通り助動詞の後ろにnotを付けます。

He must not be a genius. 「彼は天才のはずがない。」

客観的な証拠がある状況で、はずがないことを表現します。

助動詞canの否定形cannotも「~のはずがない」という表現で使いますが、こちらは主観的な気持ちを込めて「~のはずがない」なので証拠はあまり気にしません。

ぜひ~して下さい(勧誘)

mustは「ぜひ~して下さい。」と相手に何かを強く勧めるときにも使います。

You muststay at my house. 「ぜひうちに泊まって下さい。」

mustは基本的に「~しなければならない」「~に違いない」で使われますが、たまに「ぜひ~して下さい」という意味で使われます。「うちに泊まらなければならない」と勘違いすると脅迫されているような気分になるので、この意味は押さえておいて下さい。
⇒「お茶をすすめるシーン
 

混乱しそうなので、下表にまとめておきます。例文を言いまくって覚えましょう。

疑問形意味使用例
主語 must~~しなければならないI must study English.
~に違いないHe must be a genius.
ぜひ~して下さいYou must stay at my house.
主語 have to~~しなければならないI have to  study English.
主語 must not(mustn't)~~してはいけないI must not study English.
~のはずがないHe must not be a genius.
主語 do not(don't) have to~~する必要はないI don't have to study English.