前置詞in、into、insideの使い方。基本イメージ「~の中に」から広がるいろんな意味
この記事では前置詞のin、into、insideについて説明します。前置詞とは何かについては次の記事を参照して下さい。
⇒「前置詞とは」
in(~の中に)
前置詞inの基本イメージは「~の中に」です。何かの中に入っています。
Taro is standing in the tent.
「太郎がテントの中で立っている。」
入っているものの大きさは関係ありません。どんなに大きくても、どんなに小さなくても、穴が空いていても、入っているイメージができればinが使えます。
Taro is standing in the Tokyo Dome.
「太郎が東京ドームの中で立っている。」
Taro is standing in matchbox.
「太郎がマッチ箱の中で立っている。」
in(場所)
「入っている」という基本イメージから派生して色々な意味で使われます。例えば、地域の中に人や物が入っているイメージから、場所を表現するのにinが使われます。
Taro lives in Japan.
「太郎は日本に住んでいる。」
Taro is spending summer vacation in Osaka.
「太郎は夏休みを大阪で過ごしている。」
in(着用)
服の中に入っているイメージから、着ている服を表現するのにinが使えます。
Taro is standing in a favorite shirt.
「太郎はお気に入りのシャツを着て立っている。」
in(状況)
環境の中に入っているイメージから、状況を表現するのにinが使えます。
Taro is standing in the rain.
「太郎は雨のなか立っている。」
in(分類)
物理的に「入っている」だけでなく、脳内でイメージする特定の知識やルールのくくりの中に「入っている(その中の1つである)」こと表現するときもinが使われます。
英語という大きなくくりの中に入っているイメージを持ちながら、
Taro is interested in English.
「太郎は英語に興味がある。」
コンピューター関係という大きなくくりの中に入っているイメージを持ちながら、
Taro is in computers.
「太郎はコンピューター関係の仕事をしている。」
クラスという大きなくくりの中に入っているイメージを持ちながら、
Taro is the smartest person in his class.
「太郎はクラスの中で一番頭が良い。」
恋という大きなくくりの中に入っているイメージを持ちながら、
Taro is in love.
「太郎は恋をしている。」
in(手段)
材料のくくりの中から1つを選択するイメージで、行動するときの手段を表現するのにも使われます。
Taro can paint it in water color.
「太郎はそれを絵の具で描くことができる。」
in(方向)
移動中や移動しなくてはならない場所を示すときは通常toを使います。
The dogs are heading to the east.
「犬たちは東の方向に向かっている」
一方、そのもの自体がすでにその場所に「ある」場合は、inを使って方向を表現します。
Hokkaido is in the north of Japan.
「北海道は日本の北にあります。」
There are dogs in that direction.
「あっちに犬がいる。」
in(経過)
時間軸の中に入っているイメージから、「~以内」の表現にもinを使うことができます。
Taro can finish his homework in the morning.
「太郎は午前中に宿題を終わらせることができる。」
ただし、inの後ろに時間表記が入ったときは「~後」という意味になり、「~以内」という意味にはならないので注意が必要です。
Taro will finish his homework in an hour.
「太郎は1時間後に宿題を終わるでしょう。」
資料を「in three days」に渡すと言われて、3日後に提出してきてもギリギリすぎると怒らないで下さい。
時間表記を使って「~以内」を表現するには withinを使います。
Taro will finish his homework within an hour.
「太郎は1時間以内に宿題を終わるでしょう。」
時間表記を使わずに「~後」を表現するにはafterを使います。
I’ll go out after I check my email.
「メールチェックしたら出かけます。」
into(~の中へ)
intoは、in「~の中に」とto「~へ(方向)」が合体してできた前置詞です。中に入っていく動きのある表現でよく使われます。
Taro went into the tent.
「太郎はテントの中に入っていった。」
into(変化)
「中に入っていく」イメージが「変化する」イメージへと派生し、変化した結果の表現で使われます。
The rain turned into snow.
「雨が雪に変わった。」
into(衝突)
中にめり込んでいくイメージが派生して、衝突する表現で使われます。
Taro crashed intothe wall.
「太郎は壁に激突した。」
ちなみに、「空に飛んでいった」を表現するときは「to the sky」ではなく「into the sky」がよく使われます。
toは、go to the stationのような目的地がはっきりしている場合に使われる表現です。空は全方位に広がっているので、「空に飛んで行った」のような目的地がハッキリしない表現では、空の中に入っていく「into the sky」を使ったほうが自然です。
inside(~の内側に)
insideは、inと同じく中にあることを表現する前置詞ですが、内側と外側の境界がハッキリしていて、かつ内側であることを強調したいときに使います。
Taro is standing inside the tent.
「太郎がテントの内側で立っている。」
insideを使った文をinに置き換えても意味は通じますが、inを使った文をinsideに置き換えられるとは限りません。
× Taro lives inside Japan. 日本の内側(・□・;)