現在分詞の使い方。動詞を形容詞に変えて名詞を修飾する。補語にする。
本記事では現在分詞について説明します。前回の記事で「走ること」「食べること」のように、動詞を名詞として使う方法を説明しました。⇒「前回記事」
前回の記事をみて以下のような疑問を持った人がいると思います。
ナイス直感です。動詞のing形を形容詞や副詞として使う方法がちゃんと用意されています。それが分詞(ぶんし)です。
分詞とは
分詞は「動詞から分かれてできた詞(ことば)」なので「分詞」といいます。
動詞を名詞にしたら「動名詞」なんだから、動詞を形容詞にしたら「動形容詞」、副詞にしたら「動副詞」と呼ぶべきだと思った人がいるかも知れません。私もそう思います。「分詞」の名前のイメージと使い方が一致しないので腹が立ちますね。
「分詞」は日本人用の名称なので、英語のルールよりは変更しやすいような気がします。今後、文科省から「分詞」の名称変更が発表されるのを期待しましょう。
分詞には~ingの「現在分詞」と、~edの「過去分詞」の2種類があります。現在分詞は「~している」、過去分詞は「~された」の意味になります。
なお、分詞構文という使い方では分詞は副詞として機能しますが、日常会話では形容詞として使うのが一般的です。分詞構文については後日記事で説明します。⇒「分詞構文の記事」
現在分詞とは
現在分詞は動詞の原形に「ing」をつけて「~している」とういう形容詞になります。単語の語尾によって語尾を変えてからingを付けるルールは現在進行形のルールと同じです。⇒「現在進行形のルール」
以下の英文を読んで下さい。
I saw a dog. 「私は犬を見た。」
run(走る)を現在分詞に変えてdogを修飾すると以下の英文になります。
I saw a runningdog. 「私は走っている犬を見た。」
普通の形容詞と同様に、前方から名詞を修飾することができました。⇒「形容詞とは」
「別の単語をくっつけた形容詞で名詞を修飾する場合、形容詞は名詞の後ろに置く。」という形容詞のルールを覚えていますでしょうか。現在分詞も同じです。以下の英文を読んで下さい。
I saw a dog running hard. 「私は熱心に走る犬を見た。」
「running(走る)」に別の単語をくっつけたので名詞の後ろから修飾しています。
進行形と現在分詞は種類が違うのではなく、進行形の部品として現在分詞が使われています。以下の現在進行形の英文を読んで下さい。
Pit is running. 「ピットが走っている。」
SVCの文型で、補語Cに現在分詞のrunningを入れて主語が「走っている」のを表現しています。
カタマリを作る
動名詞の記事で、普通の文を動名詞に変更したカタマリを1つの名詞として使う方法を説明しました。⇒「動名詞とは」
現在分詞も同じように、カタマリを1つの形容詞として使うことができます。では、以下の英文を現在分詞を含んだカタマリに変えてみましょう。
eatをeatingに変更してカタマリの完成です。。(・□・;)はやっ!
現在分詞、目的語、修飾語をカタマリを1つの形容詞として使います。なお、修飾先の名詞がカタマリの主語になるので、変換前の主語は不要です。
以下の英文を読んで下さい。
He doesn’t like a personeating oranges after dinner.
「彼は夕食後にオレンジを食べる人が好きではない。」
現在分詞を使った文のカタマリ(緑色箇所)が後ろからpersonを修飾しています。