従位接続詞「until」「till」の使い方。「~まで」という意味で主節を補足する。
本記事では従位接続詞の「until」と「till」について説明します。従位接続詞とは、従属節が主節を補足するようにつなぐ接続詞です。
「彼がくるまで勉強するつもりだ。」
「私たちが優勝するまで彼は応援し続けた。」
のように、終了時点を表す「~まで」で主節を補足したいときがあります。そんなときにuntill、tillを使います。以降の説明を読む前に従位接続詞「that」の記事を読んでおくと分かりやすいと思います。⇒「従位接続詞とは」
前置詞のuntil「~まで」
untilといえば接続詞より前置詞をイメージする人のほうが多いと思います。以下の英文を読んで下さい。
「私は日没まで英語を勉強するでしょう。」
untilの基本イメージは継続です。「~まで(until+名詞)」が表す時点までやり続ける文になります。
同じ意味の前置詞にbyがありますが、byを「~まで」という意味で使う場合は、期限の意味になります。
You have to go home by sunset.
「あなたは日没までに家に帰らなければならない。」
接続詞のuntil「~まで」
untilを従属接続詞として使ってみましょう。
(A)I’ll study English. 「私は英語を勉強するでしょう。」
(B)He comes here. 「彼がくる。」
上記文をuntilを使って接続すると以下の文になります。
「彼がくるまで、私は英語を勉強するでしょう。」
彼がここに来たときが終了の合図で、それまでずっと英語を勉強し続けることになります。つまり、従属節が表現している時点まで主節の動作が継続されるということです。
untillとtillの違い
untillとtillは、両方とも「~まで」という同じ意味で使われるので双方向に書き換えできます。日常会話などではtillを使い、かしこまった会話や文章ではuntilが使われることが多いです。
untillとbeforeの違い
前を意味する従位接続詞にbeforeがありますが、伝わるイメージは結構違います。
untilは従属節が表現している時点までずっとし続けているイメージになりますが、beforeは従属節が表現している時点より前を表しています。例えば先ほどの例文、
I’ll study English until he comes here.
は彼がくるまでずっと英語を勉強していることを表していますが、
I’ll study English before he comes here.
は彼がくるまでずっと勉強し続けているわけではなく、彼がくる前のどこかのタイミングで英語を勉強するイメージになります。
untilとbeforeの使い方の違いについて現代英語語法辞典には以下のように記載されています。
通例、untilは非完結表現に、beforeは完結表現に用いられる。
I waited for half an hour before(× until) she came.(彼女が来るまで30分待ちました)
Let’s wait for Kent until(× before) he comes.(ケントが来るまで待ちましょう)
なお、否定文やある事柄が未来時に実現するまでの時間を表現する文では、before、untilはほとんど同義に用いられる。
I won’t be seeing Judy until/before Tuesday. (火曜日までジュディに会うことはないだろう)
It’ll be ages until/before we meet again. (再びお会いするのはずっと先になるでしょう)
引用元: 現代英語語法辞典(三省堂)
現代英語語法辞典では、下記英文は通常使われないと言っていますが本当なのでしょうか。。untilは「来るまで30分待ち続けた」、beforeは「来る前に30分待った」の違いでuntilも使えるような気がするので、調査して分かり次第追記しておきます。
I waited for half an hour until she came.(彼女が来るまで30分待ちました)
byを使って2つの文をつなぐ
先ほど、前置詞byの期限の意味ついて説明しました。このbyを利用して2つの文をつなぐことがあります。以下の英文を読んで下さい。
(A)I have to go to the supermarket to buy apples. 「スーパーマーケットにリンゴを買いに行かなければならない。」
(B)The store closes. 「店が閉まる。」
まず、Aの文の後ろにby the time「その時までに」を付けます。
I have to go to the supermarket to buy apples by the time.
関係副詞のwhenを使ってAとBの文をつなぎます。
⇒「関係副詞とは」
I have to go to the supermarket to buy apples by the timewhen the store closes.
whenを省略して完成です。
I have to go to the supermarket to buy apples by the time the store closes.
「私は店が閉まるまでに、スーパーマーケットにリンゴを買いに行かなければならない。」
つまり、by the timeを接続詞のように使って2つの文をつなぎます。