分詞構文の使い方。接続詞を使わずに、分詞で主節を補足する。

2016年12月25日

本記事では分詞構文について説明します。

分詞構文とは、分詞を使った副詞句のことです。分詞構文を使うと、接続詞を使わずに2つの文をつなげることができます。

以降の説明を読む前に分詞の記事を読んでおくと分かりやすいと思います。⇒「現在分詞とは」「過去分詞とは

分詞構文

分詞構文の作り方

以下の文を読んで下さい。

If you eat rice, you will be late for the company.

もしご飯を食べたら、遅刻するでしょう。」

ifをつけた文のカタマリが副詞節になって主節を補足しています。この副詞節を分詞構文にするには、接続詞と主語を消し、動詞を現在分詞(~ing)に変更します。

Eating rice, you will be late for the company.

もしご飯を食べたら、遅刻するでしょう。」

接続詞と主語が無くなることで文が短くスッキリしました。このように、分詞構文を使えば接続詞無しで文と文をつなぐことができます。

分詞構文にできる副詞節はifの文だけではありません。下表は副詞節を分詞構文に変換する例です。

接続詞例文
whenWhen I went on a trip to Aomori, I bought apples.
⇒ Going on a trop to Aomori, I bought apples.
「青森に旅行に行ったときに、リンゴを買った。」
becauseBecause I used all my money to buy a melon, I couldn't buy apples.
⇒ Using all my money to buy a melon, I couldn't buy apples.
「お金をすべて使ってしまったので、リンゴを買えなかった。」
thoughThough he was full, he ate apples.
⇒ Being full, he ate apples.
「お腹がいっぱいにもかかわらず、あなたはリンゴを食べた。」
while
as
He played tennis while he was eating apples.
⇒ He played tennis eating apples.
「借りはゲームをしながらリンゴを食べた。」
ifIf you eat rice, you will be late for the company.
⇒ Eating rice, you will be late for the company.
「ご飯を食べたら、あなたは会社に遅刻するでしょう。」
andI bought apples and I ate it.
⇒ Buying apples, I ate it.
「リンゴを買って、食べた。」

意味を明確にするために接続詞を置く場合がある

接続詞が無いと上手く訳せない

そうなんです。接続詞が無いのでどの意味で訳せばいいか1文だけでは判別できないことがあります。なので、文脈から自然な訳になるものを選んで下さい。

意味を判別しにくいという理由のためか、分詞構文は日常会話ではあまり使われません。ただし、文章では使われることがあるので覚えておきましょう。また、意味を明確にするために、分詞の前に接続詞を置く場合があります。

When going on a trop to Aomori, I bought apples.

「青森に行ったときに、リンゴを買った。」

進行形の文を分詞構文にする

以下の英文を読んで下さい。

He played tennis while he was eating apples.

「彼はリンゴを食べながらゲームをした。」

副詞節が進行形になっています。先ほど副詞節を分詞構文にするには「接続詞と主語を消し、動詞を現在分詞にする」と説明しましたが、進行形の場合はbe動詞も消します。

He played tennis eating apples.

「彼はリンゴを食べながらゲームをした。」

現在分詞だけで「~している」という意味になるのでbe動詞を削除しても問題ないです。

リンゴを食べながらテニスをする

分詞構文を主節の後ろに置く

分詞構文は基本、主節の前に置きます。ただし「~しながら」という意味で使う場合は主節の後ろに置くことが多いです。というか、分詞構文は「~しながら」の意味で使うことがかなり多い気がします。

He studied English watching television.

「彼はテレビを見ながら英語を勉強した。」

テレビを見ながら英語を勉強する

主節と分詞構文の主語が違う場合

以下の英文を読んで下さい。

When I arrived at the stadium, you were playing tennis.

「私が競技場に着いたとき、あなたはテニスをしていた。」

このような2つの文の主語が異なる場合、主語は省略せずに残します。

I arriving at the stadium, you were playing tennis.

主語の後ろにいきなりing形。腹立つほど違和感がありますが冷静に対処しましょう。

従位接続詞「When」

分詞構文のほうが主節よりも過去の場合

以下の英文を読んで下さい。

Because He went to the company, he is not here.

「彼は会社に行ったので、ここにはいない。」

主節が現在形で、副詞節が過去形です。これをいつも通りの方法で分詞構文にすると以下の文になります。

Going to the company, he is not here.

「彼は会社に行くので、ここにはいない。」

過去というのが分からない、謎な文になってしまいました。

そこで、主節よりも過去の分詞構文を作る場合は、副詞節の動詞の前にhaveを置いて完了形にし、それを進行形にするルールになっています。

Having gone to the company, he is not here.

「彼は会社に行ったので、ここにはいない。」

過去分詞の分詞構文を作る

以下の英文を読んで下さい。

As he was massaged for a long time, he improved his physical condition.

彼は長い時間マッサージを受けたので、体調が改善した。」

副詞節が受動態になっています。そのときは、過去分詞を使って分詞構文を作ります。

Massaged for a long time, he improved his physical condition.

彼は長い時間マッサージを受けたので、体調が改善した。」

受動態の場合は動詞がすでに過去分詞になっているので、接続詞と主語を省略するだけです。

マッサージ

分詞構文を否定文にする

以下の英文を読んで下さい。

Because He didn’t go to the company, he is here.

彼は会社に行かなかったので、ここにいる。」

分詞構文を否定文にするときは分詞の前にnotを置きます。

Not going to the company, he is here.

彼は会社に行かなかったので、ここにいる。」