不定代名詞「other」の使い方。冠詞と単数形、複数形を組み合わせて「他のもの」を表現する。
本記事では不定代名詞の「other」の使い方について説明します。
otherとは、「他のもの」を表現するための代名詞です。
他の1つ「another」
ピットが好きなリンゴをくれると言うので、持っているリンゴの中から1つ見せてもらいました。形がいまいちなので、別のリンゴをもう1つ見てみたいと思いました。
そんなとき使うのが「another(他の1つ)」です。以下の英文を読んで下さい。
Will you show me another? 「他のものを1つ見せてくれますか?」
Will you show me another apple? 「他のリンゴを1つ見せてくれますか?」
つまり、どれかは特定しないけど「他の中から1つ」を表現するのがanotherです。
ちなみに、anotherは遠い昔、「an other(他の1つ)」というつづりでしたが、時代の流れとともにanとotherが結婚してanotherという単語になりました。
another、otherは形容詞としても、代名詞としても使うことができます。
残り1つ「the other」
納得するリンゴが見つからず、リンゴをどんどん見せてもらった結果、ピットの持っているリンゴが最後の1個になりました。
その残り1つのことを「the other」と表現します。otherの単数形をtheで特定しているので「残りの1つ」という意味になります。
Will you show me the other? 「残りの1つを見せてくれますか?」
Will you show me the other apple? 「残りの1つのリンゴを見せてくれますか?」
ただ、このような状況では今までの流れを引き継いで、
Will you show me another apple? 「他のリンゴを1つ見せてくれますか?」
で最後まで押し切ってしまうのが自然だと筆者は思います。
the otherはoneと対比させて使うことが多いです。例えば、赤リンゴと青リンゴが1個ずつある場合、以下の英文のように表現します。
There are two apples. One is Red, and the other is Green.
「リンゴが2個あります。1つは赤、残りの1つは青です。」
ここで使っているoneも不定代名詞です。⇒「oneとは」
他の全部「the others」
リンゴを何個か見た結果、ピットが持っているリンゴを全部見たいと思いました。そんなとき「the others」を使います。
otherの複数形をtheで特定して「残りの全部」という意味になります。以下の英文を読んで下さい。
Will you show me the others? 「残りのリンゴを全部見せてくれますか?」
Will you show me the other apples? 「残りのリンゴを全部見せてくれますか?」
形容詞として用いる場合はotherにsは付けません。
他のいくつか「others」
全部とは言わないまでも、ピットの持っているリンゴのいくつかを見たいと思いました。そんなときは「others」を使います。
otherの複数形に特定する冠詞がつかないので「いくつか」という意味になります。
Will you show me others? 「他のリンゴをいくつか見せてくれますか?」
Will you show me other apples? 「他のリンゴをいくつか見せてくれますか?」
形容詞として用いる場合はotherにsは付けません。
oneとotherの練習問題
「the other残り1つ、the others残り全部、others他のいくつか…the other残り1つ(ー□ー;)」と念仏のように唱えて暗記する必要はありません。
theは特定する冠詞、anはある(1個)を表す冠詞、otherは「他の」を表す形容詞または代名詞という事実だけ把握しておき、冠詞とotherの単数形、複数形が組み合わさってどのような意味になるかをイメージすればいいです。
1つ力試しをしてみましょう。以下の状況をone, another, the others を使って表現して下さい。
There are fruits on the floor.( )
以下は回答例です。
There are fruits on the floor.One is red apple, and another is green apple, and the others are orange.
「床に果物がります。1つは赤リンゴ、他の1つに青りんご、残りはオレンジです。」