関係副詞の使い方。when、where、why、howを使った節で名詞を修飾する。

2017年8月10日

本記事では関係副詞について説明します。

関係副詞とは、節を作って名詞を修飾するために用いるwhen、where、why、howのことです。

名詞を修飾するのに副詞ってなんやねん

と思った人もいるのではないでしょうか。確かに「副詞」と聞くと、名詞以外を修飾するイメージを持ちますが、関係副詞は関係代名詞と同じように名詞(以降、先行詞)を修飾するために用いられます。

なぜ副詞というのかというと、関係副詞の後ろの節の中で副詞の役割をしているからです。例えば、以下の英文を読んで下さい。

I arrived at the supermarket where I bought an apple.

リンゴを買ったスーパーマーケットに私は着いた。」

関係副詞whereを使った節「リンゴを買った」が「スーパーマーケット」を修飾していいます。カタマリを元の文に戻すと以下になります。

関係副詞を使った節を元の文に戻す

hereは「ここで」という副詞です。このように、文の副詞をwhy、when、where、howに置き換えたものを関係副詞といいます。

それにしてもイメージしづらいですね。役割をもとに名前を付けて欲しいものです。

スーパーマーケットに到着

時の先行詞を説明するwhen

whenは時の先行詞を説明するために使う関係副詞です。以下の英文を読んで下さい。

(A)I cannot forget the time. 「私はその時を忘れることができない。」

(B)I ate an apple yesterday. 「私は昨日リンゴを食べた。」

Bを関係副詞を使った節に変えてthe timeを説明してみましょう。まず、Bの時を表す副詞のyesterdayをwhenに変えます。

(B)I ate an apple when.

whenを文の先頭に移動します。

(B)when I ate an apple.

the timeの後ろにくっつけて完成です。

I cannot forget the time when I ate an apple.

「私はリンゴを食べた時が忘れられない。」

リンゴを食べた時が忘れられない

 

実は、関係副詞は関係代名詞を使って書き換えることができます。以下の英文を読んで下さい。

(A)I cannot forget the time. 「私はその時を忘れることができない。」

(B)I ate an apple at that time. 「私はあの時リンゴを食べた。」

Bのthat timeを関係代名詞のwhichに置き換えます。

(B)I ate an apple at which.

at whichを文の先頭に移動します。

(B)at which I ate an apple.

the timeの後ろにくっつけて完成です。

I cannot forget the time at which I ate an apple.

「私はリンゴを食べた時が忘れられない。」

関係代名詞を使ってまったく同じ意味の文を作ることができました。関係副詞と関係代名詞をどちらを使ったほうが文が読みやすいのかを考えると、節に余計な前置詞が無く、時、理由、場所など何を説明しているのかが一目でわかる関係副詞のほうが読みやすいと筆者は思ってます。

リンゴを忘れることができない

場所の先行詞を説明するwhere

whereは場所を表す先行詞を説明するために使います。以下の英文を読んで下さい。

(A)I arrived at the supermarket. 「私はスーパーマーケットに到着した。」

(B)I bought an apple here. 「私はここでリンゴを買った。」

Bを関係副詞を使った節に変えてsupermarketを説明してみましょう。まず、Bの場所を表す副詞のhereをwhereに変えます。

(B)I bought an apple where.

whereを文の先頭に移動します。

(B)where I bought an apple.

supermarketの後ろにくっつけて完成です。

I arrived at the supermarket where I bought an apple.

「私はリンゴを買ったスーパーマーケットに到着した。」

スーパーマーケットに到着

 

whenのときと同様に、関係代名詞を使って表現することもできます。

I arrived at the supermarket atwhich I bought an apple.

「私はリンゴを買ったスーパーマーケットに到着した。」

意味は同じですが、atが2個もあって何だか分かりづらいですね。やはりどちらを使うか迷ったら関係副詞を使う方をおススメします。

理由の先行詞を説明するwhy

whyは理由を表す先行詞を説明するために使います。以下の英文を読んで下さい。

(A)This is the reason. 「これが理由です。」

(B)I couldn’t buy an apple. 「私はリンゴを買うことができなかった。」

Bを関係副詞を使った節に変えてthe reasonを説明してみましょう。whyは文全体にかかるためwhyを当てはめる語句は無いので、そのまま文の先頭にwhyを置きます。

(B)whyI couldn’t buy an apple.

reasonの後ろにくっつけて完成です。

This is the reason whyI couldn’t buy an apple.

「これが私がリンゴを買えなかった理由です。」

whyの先行詞はreasonしか使われないので、上記のような表現ではreasonは省略されて以下のように言います。

This is why I couldn’t buy an apple.

That’s why「だから~」とThat’s because「なぜなら~」

上記で説明した「This is why~」「That is why~」に似ているフレーズに「That is because~」があります。「This is why~」は先に理由を言ったあとに「だから~」という結果を述べるのに対し、「That is because」は先に結果を言ったあとに「なぜなら~」という意味で理由を述べます。

言いたいことが結果なのか、理由なのかで伝わるニュアンスはかなり違います。混乱しやすいので、言いまくって覚えましょう。

I couldn’t buy apples. That is because, I didn’t have money.

「私はリンゴを買えなかった。なぜなら、お金を持っていなかったからだ。」

I didn’t have money. That is why, I couldn’t buy apples.

「私はお金を持っていなかった。だから、リンゴを買えなかった。」

リンゴを買えない

先行詞無しで方法を表すhow

howは方法を表すために使います。以下の英文を読んで下さい。

(A)I want to know the way. 「私は方法を知りたい。」

(B)he dropped an apple from the tree. 「あなたは木からリンゴを落とす。」

Bを関係副詞を使った節に変えてthe wayを説明してみましょう。howは文全体にかかるためhowを当てはめる語句は無いので、そのまま文の先頭にhowを置きます。

(B)how he dropped an apple from the tree. 「あなたは木からリンゴを落とす。」

Aのthe wayの後ろにBをくっつけます。

I want to know the wayhow he dropped an apple from the tree.

ここで注意事項です。the way と howは両方とも「方法」を意味しているので、どちらか一方を省略するルールになっています。どっちを省略するか考えると、どう考えてもthe wayを省略です。

I want to know how he dropped an apple from the tree.

「あなたがどうやってリンゴを木から落としたのかを私は知りたい。」

This is howやThat is howもよく使われる表現なので覚えておきましょう。

He poked an apple with a long stick. That is how he dropped an apple from the tree.

「彼は長い棒でリンゴを突っついた。このようにして彼は木からリンゴを落とした。」

リンゴを突っつく

関係副詞を省略することがある

when、where、how、whyがあることで、時、場所、方法、理由のどれについて説明しているのかが一目でわかりますが、先行詞を見るだけで予測できる場合、関係副詞を省略してしまうことがあります。腹立つルールですが、頭の片隅に置いておきましょう。

I cannot forget the time I ate an apple. 「リンゴを食べたときを忘れることができない。」

I arrived at the place I bought an apple. 「私はリンゴを買った場所に到着した。」

逆に、関係副詞ではなく先行詞を省略することもあります。

I cannot forget when I ate an apple. 「リンゴを食べたときを忘れることができない。」

I arrived at where I bought an apple. 「私はリンゴを買った場所に到着した。」

関係副詞でも非制限用法が使える

関係代名詞の記事で制限用法と非制限用法の違いを説明しましたが、関係副詞も同じように、関係副詞の直前にカンマを置くと非制限用法になります。「そこでは~」「そのとき~」のように、先行詞に説明を付け加えるような伝わり方になります。
⇒「関係代名詞の非制限用法

Pit went to the supermarket, where a lot of delicious apples were sold.

「ピットはスーパーマーケットに行きました、そこでは沢山の美味しそうなリンゴが売られていました。」