ダンボ19「サーカスのショーで象たちが重なってピラミッドを作る」
サーカス団の新しいショー「象のピラミッド」が始まります。
Aren’t we a bit clumsy?
象「私たちって少し不器用じゃない?」
否定疑問文です。相手の同意を求めたり、信じられない気持ちを強調する疑問文で、聞き手から回答がなくても問題ありません。
bit clumsyは「ドジ」「ぶきっちょ」といった意味で、相手をけなすようなときに使います。気になるのは、主語にweを使っている点です。自分も含めてぶきっちょであることを言っているのでしょうかね。
Gaining a little weight, aren’t you, honey?
象「少し太ったよね?あなた」
文末に付加疑問文(aren’t you?)を付けています。
⇒「付加疑問文とは」
この文は主語+動詞が省略されています。付加疑問文の主語がyou、動詞がaren’tなので、主語+動詞を省略しない場合は以下の文になることが分かります。
Youare gaininga little weight, aren’t you, honey?
このように、私たちは肯定文の英語は必ず「主語+動詞~」から話が始まると習いましたが、実際は主語を省略して話す人が結構います。
現在進行形にすることで、徐々に体重が増えてきている様子を表しています。
日本人が「ハニー」と聞くと、彼氏が彼女を呼ぶときに使うイメージがありますが、ネイティブでは同性の友達にも普通に使います。ちなみに「ダーリン」もです。
You are no cream puff yourself, dearie.
象「あなたはシュークリームじゃないでしょう。」
cream puffは食べ物のシュークリーム以外にも、その柔らかさのイメージから「女々しい」とか「弱々しい」のような軽蔑的な表現で使われることがあります。
dearieはdearの後ろに「ie」を付けた単語でdear「あなた」と同じ意味です。dearと聞くと「親愛なる~」という意味の使い方を連想しますが、親しい相手を呼ぶときの呼称にも使われます。
Quiet up there. Tend to your work, girls.
象「上の方、静かにしなさい。仕事に集中しなさい。」
※この文は現在確認中です。
tend to~は「~しがちである」の意味で使われることが多いですが、「~の世話をする」「~の面倒をみる」という意味で使われることがあります。
tend to your work=「自分の仕事の面倒をみる」⇒「仕事に集中しなさい。」というニュアンスです。
しかし、tendについて現代英語語法辞典には以下のように記載されています。
くだけた書き言葉では「世話をする」の意味で、attend to または tend を使って、tend to を使わない。tend to を用いることに保守的な人は反対である。その選択は明確ではなく、使用者の好みに任されている。
tend the sheep(羊の世話をする)
attend to his bruises(彼の打撲傷の手当てをする)
引用元: 現代英語語法辞典(三省堂)
つまり「世話をする」という意味で「tend to 名詞」を使うのに反対する人がいるので、「tend 名詞」を使っておけば問題ないということです。
Take your foot out of my eye, clumsy ox.
象「私の目から足をどけなさい。不器用な牛ね。」
take ~ out of …は「…から~を取る」という意味です。
oxは「雄牛」という意味です。ちなみに、複数形はoxen。象が牛を使って他の象を侮辱するって面白いですね。
Steady, girls.
象「しっかりしてよ。あなたたち」
Boy, that was a close one.
「おっと、危ないところだった。」
boyは「少年」という意味のほかに、興奮や驚きを表す間投詞として使われることがあります。
危険な状態を何とか乗り切ったときに言う「危ないところだった。」という表現にthat was a close one.が良く使われます。closeには「閉じる」という意味の他に「接近する」という意味があります。そのギリギリ接近している雰囲気から「ギリギリだった。」⇒「危ないところだった」というニュアンスになります。
こうして、ダンボが頂点に立つための象のピラミッドが出来上がりました。