付加疑問文の使い方。文の後ろに疑問文をくっつけて「、だよね」を表現する。
本記事では付加疑問文について説明します。
付加疑問文とは、聞き手の同意や意見を求めるために、文の後ろにくっつける疑問文のことです。
「君はメロンが好き、だよね」
のように、日本語の「だよね」と同じような意味です。
肯定文に付加疑問文をくっつける
まずは肯定文に付加疑問文をくっつけてみましょう。以下の英文を読んで下さい。
You are a square shooter. 「あなたは正直者だ」
動詞の否定形+主語?を後ろにくっつけて完成です。
You are a square shooter, aren’t you?
「あなたは正直者だよね。」
動詞が一般動詞の場合はdoの否定形を使います。
You like melons, don’t you? 「あなたはメロンが好きだよね。」
助動詞+動詞の場合は、助動詞の否定形を使います。
You can eat melons, can’t you?「あなたはメロンを食べることができるよね。」
否定文に付加疑問文をくっつける
否定文に付加疑問文をくっつける場合は、動詞の肯定形+主語?を後ろにくっつけます。以下の英文を読んで下さい。
You aren’t a square shooter, are you?
「あなたは正直者じゃないよね。」
You don’t like melons, do you?
「あなたはメロンが好きじゃないよね。」
You cannot eat melons, can you?
「あなたはメロンを食べることができないよね。」
肯定文には否定の付加疑問文をくっつける。否定文には肯定の付加疑問文をくっつける。つまり、先に言った文とは逆になるということです。
命令文に付加疑問文をくっつける
命令文に付加疑問文をくっつける場合は、will you? または won’t you?をくっつけます。ちなみに、won’t はwill notの略です。スペルががらっと変わりますが混乱しないようにして下さい。
⇒「助動詞willとは」
普通の命令文は「~しろ」と相手に威圧感を与えてしまうことがありますが、付加疑問文を付けることで「~してくれるかな?」という柔らかい表現になります。
以下の英文を読んで下さい。
Eat the melon, will you? 「メロンを食べてくれるかな?」
Eat the melon, won’t you? 「メロンを食べてくれるかな?」
このように「~しろ」の命令文では否定、肯定両方の付加疑問文を付けれます。
一方、「~するな」という命令文にはwill you?しか付けることができません。
Don’t eat the melon, will you? 「メロンを食べないでくれるかな?」
付加疑問文に対する答え方
付加疑問文は疑問文なので、聞き手は答える必要があります。以下の英文を読んで下さい。
You like melons, don’t you? 「あなたはメロンが好きだよね。」
メロンが好きな場合は以下のように答えます。
Yes, I do. 「はい、好きです。」
メロンが嫌いな場合は以下のように答えます。
No, I don’t. 「いいえ、嫌いです。」
肯定文にくっつけた付加疑問文は、聞かれたとおりに答えればいいので分かりやすいです。では、以下の文にはどのように答えますか。
You don’t like melons, do you? 「あなたはメロンが好きじゃないよね。」
上記文に対する答え方が日本人が間違いやすいポイントです。メロンが好きな場合は「いいえ、好きです。」という答えになるので、
No, I do.
と答えてしまいそうですが、英語にはこのような答え方はありません。Yes、Noで答えるときは「Yes, 肯定文」または「No, 否定文」の2通りしかないのです。つまり、以下のように答えます。
Yes, I do. 「いいえ、好きです」
No, I don’t「はい、嫌いです」
日本語では「はいorいいえ」で、まずは相手の問いかけを肯定または否定したあとに、自分の考えを述べます。相手の話を尊重する日本人特有の配慮を感じますね。
一方、英語では相手の問いかけを肯定または否定したあとに話す感覚ではなく、自分がこれから肯定文をいう時は先にYesを言い、これから否定文を言うときは先にNoを言う。自分中心で話を進めような感じがしますね。
付加疑問文への回答のコツは、どんな質問に対してもYes、Noのあとに続く文を先にイメージする。そして、自分がこれから言うことが肯定文の場合は頭にYes、否定文の場合はNoをつけます。いくつか練習してみましょう。以下の英文を読んで下さい。
You don’t like melons, do you? 「あなたはメロンが好きじゃないよね。」
Yes、Noのあとに続く文をイメージしましょう。「好き」と言いたいときは以下のようになります。
( ), I do.
肯定文なのでYesを頭につけます。
Yes, I do.
直訳すると「いいえ、好きです。」になりますが、YesがNoの意味に変化したわけではなく、単に「メロンが好き」ということが言いたいだけなのです。
You aren’t a square shooter, are you?「あなたは正直者じゃないよね。」
Yes、Noのあとに続く文をイメージしましょう。「正直ものじゃない」と言いたいときは以下のようになります。
( ), I’m not.
否定文なのでNoを頭につけます。
No, I’m not.
直訳すると「はい、正直者じゃないです。」になりますが、これもNoがYesの意味に変化したわけではなく、単に「正直者ではない」ということが言いたいだけなのです。
肯定文についた付加疑問文は答えやすいですが、上記と同じ考え方でも回答できます。
You like melons, don’t you? 「あなたはメロンが好きだよね。」
Yes、Noのあとに続く文をイメージしましょう。「好きじゃない」と言いたいときは以下のようになります。
( ), I don’t.
否定文なのでNoを頭につけます。
No, I don’t.「いいえ、好きではありません。」
イントネーションで聞き手に伝わるニュアンスが変わる
文末のイントネーションを上げるか、下げるかで聞き手に伝わるニュアンスが変わります。例えば、以下の文を読むとき、
You like melons, don’t you? 「あなたはメロンが好きだよね。」
最後のdon’t you?を上げ調子で読むと、「どうなの?」と聞き手に確認するニュアンスになります。この言い方だと聞き手から返事が返ってくるのが期待できます。
逆に、最後のdon’t you?を下げ調子で読むと、「だよねー」と聞き手の同意を促すニュアンスになります。この言い方だと聞き手から返事が返ってくることも、返ってこないこともあります。
例えば、あなたが友達と買い物に行ったとき「この服可愛くない?」と言ったときは「そうだね!」と返事が返ってくることが多いですが、「この服可愛いよね。」と言ったときは友達は黙って服を眺めていることもあるようなイメージです。