形容詞の使い方。名詞が示すものをより具体的に説明する。
本記事では「形容詞」について説明します。
形容詞とは、名詞を修飾して情報を付加する品詞です。形容詞を使うことで「綺麗な花」、「可愛いネコ」のように、名詞が示すものをより具体的に説明できるようになります。
前回記事で説明した「冠詞」は名詞の前に置かれますが、「形容詞」は状況によって、名詞の前になったり、後ろになったり、離れた場所になったりと色々変化します。
その3パターンを説明します。
➀名詞の前に置くパターン
形容詞の単語1つで名詞を修飾する場合は、名詞の直前に形容詞を置きます。
以下の英文を読んで下さい。
This is an apple. 「これはリンゴです。」
これにbig(大きい)という形容詞をつけるとどうなるでしょうか。以下のようになります。
This is a big apple. 「これは大きなリンゴです。」
名詞の直前に形容詞を置いて「big apple」となります。この時、「冠詞+名詞」になっている箇所に形容詞をつける場合は、冠詞と名詞の間に入れます。
また、冠詞は直後の単語の発音によって「a」か「an」かが決まります。「big」は子音(a、i、u、e、o以外の発音)で始まるので、「an」を「a」に変更します。
②名詞の後ろに置くパターン
別の単語をくっつけた形容詞で名詞を修飾する場合、形容詞は名詞の後ろに置きます。
以下の英文を読んで下さい。
I like a room empty of furniture.(私は家具の無い部屋が好きです。)
形容詞の「empty」に「of furniture」がくっついて、「room」を後ろから修飾しています。
全部、前に置くルールでいいじゃないか!(・□・;)
と思った人もいると思います。私もそう思います。前に置いたり、後ろに置いたり、例外があったりするから安心して英文を読めなくなるんだ。
しかし、長い年月をかけて定着してきたルールなので受け入れましょう。
西洋人はせっかちだから、話し手が何のことを話そうとしているかを先に知りたいと思います。
「私は家具の無い部屋が好きです。」
日本語だと前半の「私は家具の無い」を聞いただけでは話し手が何のことを言おうとしているのかまだ分かりません。このくらいの長さならまだいいですが、「私は綺麗に掃除されていて押入れも家具も無い部屋が好きです。」だと好きな部屋のことを言おうとしていることが分かるまで結構かかります。
そのため、話し手の言葉を最後まで聞いてあげる思いやりが重要になります。
一方、英語の場合、
「私、好き、部屋、家具の無い」
前半の「私、好き、部屋」を聞いたら話し手が部屋が好きなことを言おうとしていることが把握できます。そういうのに慣れてきたので、長い修飾部を先に聞かされるのにイライラします。
なので、長いものは後ろにくっつけなさい。となるわけです。
③離れた場所に置くパターン
形容詞を補語として用いる場合は、名詞から離れた場所に形容詞を置くことになります。
補語とは、動詞の後ろから主語や目的語を補足する語のことです。文型SVC、SVOCの「C」に当たります。本サイトでは動詞や文型について今後の記事で説明しますので、ここはサラッと読んでおいて下さい。
以下の英文を読んでみて下さい。
This apple is big. 「このリンゴは大きい。」
形容詞「big」が動詞「is」の後ろから名詞「apple」を説明しています。
置く場所によって意味が異なる形容詞がある
形容詞を名詞のそばに置いて修飾させた場合と、補語にした場合で単語の意味が変化するものがあります。
例えば、rightという形容詞を使った以下の英文を読んでみて下さい。
the right apple 「右のリンゴ」
you are right. 「あなたは正しい」
名詞のそばに置いた方は「右の」という意味になり、補語にした場合は「正しい」という意味になりました。このような形容詞は他にも色々あります。
単語1つの形容詞でも後ろから修飾するものがある
➀の説明で、「形容詞の単語1つで名詞を修飾する場合は、名詞の直前に形容詞を置く。」と説明しましたが、お約束、例外があります。
(・_・;)マタ、レイガイあるね。
「~one」、「~body」、「~thing」のつく代名詞を修飾する形容詞は後ろから修飾します。
以下は例文です。
There is someone pretty. 「可愛いい何かがいる」