「復習管理」記憶を定着させるに適したタイミングで復習を促してくれる
復習のタイミングを管理できるのが売りの勉強管理アプリ。iOS版のみリリースされている。
一般的に、記憶を定着させるには1日後、3日後、1週間後、1ヶ月後のタイミングで復習するのがいいと言われている。
下図は忘却曲線(実験者、エビングハウス)と言われるグラフで、3文字のアルファベット(bed、pex…)をたくさん覚えたあとにどのくらいのスピードで忘れていくかを表した結果である。
グラフを見ると人間は忘れる生き物であることがよくわかり、記憶から1日経過後で何と7割以上も忘れているのである。
脳みその仕組み上、忘れてしまうのは仕方が無いことだ。そこで、まずは新鮮な忘却がたくさんある翌日に1回目の復習をする。
復習しても時間が経過すればまた忘れてしまうのは同じだが、前回よりも忘却する速度が緩やかになる。
さらに、忘れたものを新鮮なうちに復習すると、海馬にほどよい刺激が入り、重要な情報として長期記憶領域に保存される確率が高まる。なので、少し期間を延ばして忘れる量を増やしてから復習をするわけである。
上記の理由から、1日後、3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後のタイミングで復習するのが長期記憶として定着させるに効率がいいということになる。
このアプリは、上記のタイミングで復習するように教えてくれるアプリである。
アプリを起動すると下図のカテゴリ一覧画面が開く。メモ帳並みのシンプルな画面だ。
勉強結果を登録するには、まずカテゴリ一覧画面の「カテゴリを追加…」をタップする。カーソルが点滅するのでカテゴリ名(例では国語)を入力して「完了」ボタンを押す。
すると、学んだことを追加する画面が表示されるので、「学んだことを追加…」をタップして、
学んだことを入力し、「完了」ボタンをタップする。これで1件の登録完了となる。このあと、1日後、3日後、1週間後、2週間後、1ヶ月後にアプリがこの学習を復習するように通知してくれるのだ。
通知タイミングを変更したい時は「復習の間隔…」をタップする。
すると、通知間隔を設定する画面が開くので、間隔を変更したり、新たに追加したりすることができる。学んだことを忘れやすい人にとっては通知間隔を短くしたい場合もあるはずなので、嬉しい機能だ。
30日以上先の通知もあるので、端末の故障して復習項目や通知を失ってしまわないためにiCluodによるバックアップはきちんと取っておくこと。
下図は学んだことをすべて入力したあとのカテゴリ一覧。文字が大きくて見やすい。
気になるのは学んだことの一覧である。表示できる文字数が11文字前後なので文字列が長いと見切れてしまうのだ。これではページ数が見えない。
項目を長押しして編集モードにすると文字列の最後を見ることができるが、これでは使いづらい。
アプリの説明文を読むと、入力例として、カテゴリには参考書名、学んだことにはページ数やセクション名を入力すると記載されているので、参考書名のような名前が長くなりやすいものは学んだことに入力する想定にはなっていないということだ。
たしかに、よく考えると学ぶ度に参考書名を入力するのは煩雑になる。
ということで、下図はカテゴリに参考書名を入力し直したものである。こちらも長い名前を入力すると見切れてしまうので、うまく短縮させた名前を設定するといいだろう。
そして、学んだことを入力してから1日が経過すると、画面上部の「今日の復習」に復習が必要なカテゴリ数(例では5)が表示される。
ホーム画面のアイコンの上にも復習が必要なカテゴリ数が表示される。iPadではなぜかアイコン画像が表示されないのが寂しい(iPhone5では表示される)。
カテゴリ一覧画面の「今日の復習」をタップすると、復習が必要な項目の一覧が表示される。カテゴリと学んだ箇所が両方表示されるのでとても見やすい。
復習が終わったらチェックボックスにチェックを入れて復習完了となる。
以上、「復習管理」は、復習が必要な参考書と場所を設定すれば、記憶を定着させるに適したタイミングで復習することを促してくれる勉強管理アプリである。