「一発消費ゼータくん」価格表示を見て、税抜、税込価格を知りたくなったときに使える

2020年6月16日

金額を入力するだけで、税抜き、5%、8%、10%の相互変換を一目で確認できるのが売りの電卓アプリ。Android版とiOS版の両方がリリースされている。

あの店では税込表示かと思えば、こちらの店では税抜表示だった。増税後に買い物に行って「安い!」と思って買ってはみたが、税金を含めて考えたら実は支出は増えていたなんてこともある。

価格表示の変化に負けない体質を作るためにゼータくんはどれだけ力になってくれるだろうか。試してみよう。

アプリを起動すると下図の計算画面が表示される。一見普通の電卓アプリを起動したかのようだ。
一発消費ゼータくん

 

では、150円(税抜)×3個の金額を入力してみよう。「150×3=」と入力すると、結果表示部に変換表が表示された。
150×3を入力した結果

 

何だか難しそうだが、1つづつ確認しよう。

1行目の税率「–」は、計算結果には税金が含まれていない場合の変換表を表している。

450円に5%の消費税を足すと472.5円、8%を足すと486円、10%を足すと495円になることを表している。この行が一番使う頻度が多いので赤文字になっている。
入力値に税金が含まれていない場合

 

2行目の税率「5」は、計算結果に5%の税金が既に含まれているとした場合の変換表である。

5%の税金が既に含まれているので、税率5%の場合は450円のままとなり「–」が表示されている。

8%にした場合は、既にある5%に3%を上乗せすることになるので、450÷1.05×1.08=462.8円になる。

10%にした場合は、既にある5%に5%を上乗せすることになるので、450÷1.05×1.10=471.4円になる。
計算結果にすでに5%の税金がかかっていると仮定した変換表

 

税率「8」、「10」も同じように、計算結果に8%または10%の税金が既に含まれているとした場合の変換表である。
計算結果にすでに8%、10%の税金がかかっていると仮定した変換表

 

税率「税抜」は、計算結果に既に税金が含まれている場合、税金を引いた価格がいくらになるのかを表している。

例えば、「税抜の5%」は、税率5%分を差し引いた税抜価格450÷1.05=428.5円となる。8%、10%も計算方法は同じである。
変換表

 

このように、電卓の計算結果が税率5%、8%、10%だった場合の金額を一覧で見せてくれるのがこのアプリの特長である。

次に、買い物に行った時の税込金額の集計に使えるかを考える。

まず、このアプリは四則演算の優先順位(掛け算、割り算は足し算、引き算より優先させる)に対応していない。そして、Mキー(メモリーキー)やGTキー(グランドトータルキー)も備わっていないので、価格×個数の合計金額を算出するのに適していない。

例えば、下図の商品の合計金額を算出するときの、970×3+1280×5+7800×2+4600×1+2240×2という計算式を入力しても、左から順番に計算されてしまうため正しい値を得ることができない。ゆえに、このアプリは商品金額を計算する用途には向いていないという結論になる。
商品リスト

 

以上、「一発消費ゼータくん」は、合計金額が記載されたレシートや、単品の価格表示をみたときの税抜き、税込み価格を知りたくなったときに限定した使い方をするのに適している電卓アプリである。

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